07-06 Sun , 2008
カミングアウトする、ということ
> まぁ日本ではそれ以前に「一般的に持たれているゲイのイメージから掛け離れているゲイ」が公の場に出てくるか、ってことが問題なんだけどさ。「レズビアンもいますよ~」ってことが問題なんだけどさ。それをいうと「バイセクシャルもいますよ~」もそうだけどさ。

って昨日書いたけど、実は、昨日そのことについて書きかけていて、んで、どんどん話が別の方向に行っちゃったので、マズイと思ってそれを消して元の話に戻したんだけど。

何が問題かっていうと、それは「公の場」ってことなんだよね。

わたしのようなごくフツーの小市民が自分の友達や、その他、カミングアウトした方がこの先自分が楽だろうなあ~と思ってカミングアウトするのは別に構わないし、既に自分の中では当然のことだと思っている。よく「カミングアウトされた方の気持ちを考えてみろ」と言われるが、わたしにすればそれはおかしい。だって、カミングアウトしなければ、わたしは自動的に「異性愛者」とみなされるからだ。この世界では異性愛者が多いから、異性愛者の人は別に自分のことを「異性愛者です」とカミングアウトしなくてもいい。けど、同性愛者の場合、自分の本当のことを知って欲しい場合には、やっぱりカミングアウトしなきゃその先の話がしづらくなるのだ。で、わたしの場合はもう「その相手との秘密の共有」じゃなく「この話は誰に言っても構わないよー」って言ってるから、それでいいのだ。

ただ、そういうわたしでさえ、別に同性愛と関係ないところでは、カミングアウトなんかしない。例えば、今、スポーツジム(プールか)に行ってるけど、別にそんなところでカミングアウトなんかしない。美容院に行ったとき、美容師さんにはカミングアウトしない。髪の毛切ってもらうことと、わたしが同性愛者であることは全く関係ないから。けど、病院なんかでは最初からカミングアウトする。あ、風邪で行く近所の医者にはカミングアウトしないが、今通っている病院なんかね。まだ調子が悪いので、彼女にはいつも付いてきてもらうのだが、わたしが医者に「寝てる気がしません」と言っても、彼女は「見ているとちゃんと寝てます」って言ったり、わたし自身の気がつかない変化を医者は彼女に聞いたりもする。それはやっぱりわたしの一番身近にいる人だからね。ただし、全部が全部「パートナーです」とは言ってなくて、言わないと彼女はよくわたしの「お母さん」ってまず言われる(苦笑)で、彼女が「母親ではありません」と言うと、今度は「お母さんじゃない人~」って呼ばれたりする(爆)んで、一応「家族」とみなされたのか、彼女のことをわたしの名字で呼んだりする。やっぱり、人間って自然に自分の「常識」から関係を推測しようとする生き物らしいのね(笑)

でもこれは、わたし「個人」での話なのね。上にも書いたけど、わたしは「私人」でしかないんだなー。だけど「公人」や「有名人」がカミングアウトするって、一体、どういう場合なんだろうって考えた。そしてそれは彼(彼女)にとってメリットのあることなのか、ないことなのか。。多分、今の日本では「オネエ」以外の人がカミングアウトすることは、メリットがないと考えられているんだろうと思う。でも、これは推測でしかなくて、「ゲイ疑惑」の人が「ゲイです」ってカミングアウトしたとしたら、、うーん。正直、日本のマスコミがどんな対応をとるかは全く分からない。ただ、男女でも芸能人なんかはあれこれ噂をかきたてられるよね、興味本位で。この「興味本位」ってのが、一番いやなことなんだろうとわたしは思うし、誰だって「興味本位」で物事見られたらやっぱいい気持ちはしないよな。

外国(といっても、アメリカとかヨーロッパの話ね)で、芸能人や政治家がカミングアウトしている人が多いのは、多分、'80年代から'90年代にかけて襲った「AIDS」の影響だと思う。あの時代、かなり有名な人がたくさんAIDSで亡くなっていったので、、残されたゲイやバイセクシャルの有名人はおろか、一般の性的少数者もそれを機会に運動が盛り上がって、同性婚などを勝ち取っていったというのは、まぁ定説ではあるけれど。

日本は確かに「AIDS患者第1号」はアメリカ帰りの男性同性愛者にならされたところはあれど(これは、実は薬害AIDSから目をそらすため、という魂胆があった。要するに当時の厚生省は「AIDS=男性同性愛者のかかる病気」にしたかったわけ。でもこの魂胆はうまくいかなかった)、諸外国に比べて日本でAIDSで亡くなった有名人ってまずわたし自身が「知らない」ので(逆に聞くけど、誰かいたっけ?)、それを機会に一般人で立ち上がった人たちはいるけれども、有名人がカミングアウトして「AIDSで亡くなった人のために立ち上がろう」ってことにはならなかったのよね。だから、カミングアウトの必要性がなくなり、カミングアウトしたらどうなるんだろう?って今でもよく分からない状態になっている。

多分ね、どうなるか分からないから怖いんだろうね。どういう扱いをされるか分からないもの。もしかしたら「やっぱりそうだったんだ。本当のことが言えてよかったね」と言われるかも知れないし、逆にそれこそ「興味本位」で今までの男性遍歴なんかを憶測で書かれるかも知れない。一人がそうすると芋づる式に出てくる可能性だってあるよね。今まで「ゲイ疑惑」なんて書かれたことない、もしかしたら結婚している人だって実はゲイ(あ、レズビアンでも可。でもレズビアンの場合、あんまり「レズ疑惑」もないよね。だって「レズ疑惑」で思い出すのって、相良直美とキャッシーしか思い浮かばんもん、今でも(^^;あとはこの業界内でのうわさ話しかないと思う)でした、なんてことになるかも知れない。多分、そういう最悪なことを想定して、カミングアウトできないんだろうなーと思うし、逆に今、誰かがもしカミングアウトするとしたら、多分こっちの方がびっくりする(爆)

その点、また性同一性障害が出てくるけど、性同一性障害の人の場合は、まず「見た目」が変わるから、自然に「歩くカミングアウト状態」になってしまう。でも同性愛者は黙っていれば分からないんだよね。んー、でも正直言って「本当の自分」を言えないつらさは持っているんじゃないかな、って想像したりもする。誰だって隠し事やウソは付きたくないものね。小さな隠し事ならともかく、自分が性的少数者であるってことは、自分そのものではないけど、自分の中でかなり大きな割合を占めるから。

世間が変わっていくには、わたしのような一般人がコツコツ周囲にカミングアウトするのと、政治家や芸能人みたいな有名人がカミングアウトするって方法が、ちょうど車の両輪みたいになって効率がいい(?)状態になるんだろうけど、いまのところ、一つが全く期待できないからなぁ。。

今の日本でなにか、有名人がカミングアウトしてメリットがあることってないんだろうか?

そういえば彼女が言ってた。「アメリカやヨーロッパでは『勇気がある』と言うことだけで人々から賞賛される」と。でも日本の場合、「勇気がある」だけでは賞賛する対象にはならないのね。どっちかというと日本では「出る杭は打たれる」主義だからさぁ。そこのところがとても難しいよね。。

なので、日本の当事者の有名人のカミングアウトには、実のところ、わたしはあまり期待してない。
片方のタイヤで効率悪く世の中を変えていくしかないんだよなあ、ってちょっと悲観気味。

それでもわたしたちはこの世界を生きていくしかないんだけど。
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