----- -- , --
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:-- | スポンサー広告 | page top↑
05-16 Fri , 2008
「李香蘭」観てきた
今日、劇団四季でやってる「李香蘭」ってミュージカルを観に行ったのだけれど、、はっきりいって内容は「イマイチ」どころか「イマゴ」くらいだった。。

ただ、わたしの事前知識としては、山口淑子っていうおばちゃんの国会議員(当時)は戦時中「李香蘭」って名前で「夜来香」って曲を歌ってる人、くらいの印象しかなかったし、今でもずーっとそのままの知識しかなかったので、日本人として生まれ、中国人として歌った彼女は一体、どんな苦悩を持っていたのだろうか、と多分、このミュージカルはそんな内容なのだろうと勝手に思いこんで観に行った。

が、内容は全然そんなんじゃなかった。少なくとも、あの劇中の李香蘭は全然「苦悩」などしていなかった。最後の最後、上海の裁判所で「漢奸」として裁判に掛けられたとき、はっきりと「わたし、何も知らなかったんです」と平然と言ってのけたのだ。正直、わたしは「ウソだろ」と思った。で、この作品の元になった「李香蘭 私の半生」という本人の自伝を早速読んでる途中(ただまだ読んで100ページにも満たない)だが、その時点でさえも「何も知らなかった」のではないということは、既になんとなくだけど、分かった。この人、李香蘭の他にもう一つ中国名を持っていて、その名前で中国人が通う学校に行っていたときに(もちろん、周囲には中国人として通していた)、その学校は抗日運動が盛んで、彼女はそこで日本人と中国人の狭間で随分悩んでいたらしいのだ。

確かに劇中にも抗議集会の場面があって、そこで「もし日本軍が北京に侵入してきたらどうするか」と聞かれたとき「わたしは北京の城壁の上に立ちます」って答えたんだけど、、わたしゃ、それが何を意味するのか、さーっぱり分からなかった。というか、あの場面ね、実は北京だったらしいんだけど(彼女に言わせると「ここ北京で」と言ってたから、北京にいるんだと思ったんだって。賢い)、わたしは周りに出てくる人が全部奉天の人だったから、てっきり奉天にいるもんだとばかり思ってて、なんで奉天にいながらそんなこと言うのかなーなんて思ってたんだよね。

しかも、あの場面、最初、集まった人たちに「李香蘭って、本当は日本人じゃないの?」と言われて、彼女の義姉(ってーのかな。まぁそんな関係の人)が「香蘭は中国人よ!」とか言いつつ、最後の方で「あなたは日本人なんだから。。」と言ってるのを聞いて「それ言っちゃ、最初言ったことはウソになるじゃん」って思ったんだけど、その場にいた誰もが指摘せず、わたしは「なんで???」と思った。

結局、あとで彼女の解説を聞いたところ「北京の城壁の上に立って、中国人からも日本人からも両方の弾を受ける。中国を愛し、日本を愛する自分にはそれしかできない」って意味だったらしい。だったらそういえばもっと分かりやすくなるのに。。と思った。あと「最初に中国人って言いながら、同じ人があなたは日本人だからってのはおかしいよねー」と言ったら「あれはみんなの聞こえないようにひそひそ言ったということじゃない?」って言われた。都合よく解釈しようと思ったら、なんでも都合よくできるのね。。わたしはそこら辺の矛盾にはちょっと引っかかってしまう。

あと、ミュージカルってのは、歌い終わったあとは必ず拍手するのかしら、、バレエみたいに。あ、バレエは歌わなくて、なんか一つの技というか、見せ場が終わると拍手、みたいな感じだけど。わたしはあれ、観ている集中力が削がれるので、敢えてやんないんだけど、一つ気になった。李香蘭が歌い終わったあととか、あとは日本の曲(例えば「月月火水木金金」)なんか歌い終わったあとは、みんな拍手するんだよ。けど、一つだけ、中国の遊撃隊が襲撃に成功したあとに、仲間の一人が傷を負ってしまって、その彼が「故郷の歌が聴きたい」と言って、あとの仲間が「松花江上」って歌を歌うんだけど(中国語でね)、それを歌ったあとは誰も拍手しないんだよ。正直「なんで?」って思った。確かにあの歌を歌っている途中で、その傷を受けた青年は死んでしまうんだけど。。だからしんみりしているのはよく分かるんだけど。。でも他のところでは拍手するのにここだけ拍手しなかったことに対しては、ホント、違和感があった。

で、この「松花江上」って歌は、満州事変で故郷を追われた中国の青年達が望郷の念を胸に日本への激しい憤りを込めて歌ったと伝えられ、現在でも歌い継がれている有名な曲らしい。その辺の説明とあとその歌の日本語訳もちゃんと各自に配られている(ってわたしは終わったあとでそのことに気がついたんだけど(汗)彼女はその日本語訳を聞きながら読んでてウッときてたらしい)。

でね、あとで買ったパンフを読むと、これを中国で公演した際は、ここの場面で大拍手を受けたらしい。まー、いまでも有名な曲で、しかもこういう話だったら中国ではそうなるんだろうけど。なんかあまりにもシーンとしてたんで気持ちが悪かった。

なのに、日本の招集された若者が10人ほど出てきて、母親や、妹や、恋人やいろいろな人たちに当てて(でもね、その中には不思議と「お国のため」って言葉が出てこないのね。これ、わざとかも知れないけどね)「明日、立派に突っ込んできます」とか「今生の別れの言葉」を言うのね。わたしは最後に学徒出陣と思われる人が言った「明日、自由主義者が一人、死にます」と言ったのが妙に心の中に残ってる。で、そのあとでね、特攻隊の突撃シーンや多分、長崎の原爆と思われる原子雲(広島のは実は原爆投下直後のフィルムって現像に失敗したらしくてないのよね)、被爆死したと思われる真っ黒焦げの遺体、おそらく沖縄での自決(ガケからの飛び降り)シーンが出てくると、、泣いてるのよ、みんな。あちこちからすすり泣きが聞こえてくるの。

わたしは「あー、やっぱ自分たちの住んでいる国がこういう目に遭った」って方が実感が湧くのかなあ~とか、なぜか冷静な目で見てた。というか、わたしにとっちゃ、なぜあれで泣けるのか不思議ではあった。もうさ、ああいうセリフは「聞け わだつみの声」で読んだことがあるし、突撃シーンや原爆の場面も何度も何度も見ている。はっきりいってこれ以上は見たくないのよね、わたしはね。だからわたしは泣けなかった。

その他、数え上げればキリがないほど文句付けたくなるような内容だったんだけど(笑)、最初に出てくる裁判のシーンと最後に出てくる裁判でのシーンのセリフが違うじゃん!最初は「日本人なら漢奸の罪にはならないな」って言ってるのに、最後の同じシーンではそのセリフがないじゃん!とか(笑)、ツッコミどころ満載だったんだけど、まぁ、歴史の勉強にはなったかな。

だってさ、わたし、日本史って中学以来、系統だって勉強したことがなく、その日本史だって大正デモクラシー辺りで終わっちゃったような気がするし(要は昭和の歴史はほとんど習った覚えがないってこと)、高校の世界史は必修部分は「中国史を除く」(あとで文系の人は中国史やったんだけど、わたしは理系だったのでやってない)だったし、日本史も必修科目だったけど、やったところはなぜか「戦国時代」で(文系の人はその他のところもやったけどね)、結局わたしの知っている知識って、自分で仕入れたもので、それも「用語」やその用語の意味は知っているものの、系統だっては知らないのだ。。お恥ずかしながら。

しかも、うちはわたしの知っている限り、戦争に行った人はいないのね。。父方の祖父は足が不自由だったので、兵隊に取られることはなかったし、母方の祖父に至っては、結核で入退院を繰り返して、その挙げ句になくなってしまったもんだから。。ただ唯一、母方の義祖父(というのかしら)は、確か陸軍幼年学校に行って、それから中国に行って散々ひどいことをしてきたらしい、と言うのは聞いたことがある。戦犯すれすれらしかったんだけど、結局シベリア抑留になって、溥儀ともそこで知り合いになって、最後の最後に日本に帰ってきたってことはなんとなく聞いて知ってる。けど、盆と正月しか会わなくて、ほとんど会話もしなかったような義祖父とは、戦争の話などしたことがなく、、そして既にその義祖父もこの世にはいないから。。もう二度とそういう話は聞くことが出来ない。けど、やはりそういう話を知っている以上、わたし個人の日本人として、やっぱり日本人が中国人に対して行ってきたことは、生涯忘れることがないように、そして、それが二度と繰り返されないようにしようと思っている。それは日本人としてのわたしの務めでもあるから。

で、結局は「何が言いたかったんだよー、これー?李香蘭って題名つけといて、全然李香蘭の話じゃないじゃん、彼女は結局操り人形みたいなもんじゃん」って感じはしたんだけど、ただ、、これを見て「戦前の親日派の中国人の目指すところは一体何だったんだろう」とか「本当に5民族の融和を願っての満州国が理想だと思ってそれを信じて疑わない日本人が存在したのか」とか、そういう疑問は湧き上がっている。

そうそう、第2幕目に突然、海軍の兵隊が「月月火水木金金」を歌いながら踊ってたけど、あの敬礼はまともでした。陸軍式敬礼と海軍式敬礼がごっちゃになってるものって結構多いから。ただ唯一、あそこだけ感心した(笑)そして、以前、わたしもああいう格好をして船に乗ってたことを思いだしたよ。。

P1020471_20080622193316.jpg
23:38 | その他 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<今日は、国際反ホモフォビアの日(IDAHO) | ホーム | 甘えるってどういうことだろうか>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
この記事へのトラックバックURL
http://rontako.blog39.fc2.com/tb.php/808-6c1c1b7b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
AX
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。