04-18 Wed , 2007
AQFFに行ってきました
昨日は彼女と「アジアン クイア フィルム&ビデオ フェスティバル」(略称AQFF)に行ってきた。

実はわたしは'92年3月に行われた「第一回東京レズビアン・アンド・ゲイ フィルム・フェスティバル」に何度か足を運んだことがある。わたしが自分自身、ビアンだということに気がついて、すぐのことだった。この手のものに行くのは初めてだったから、勇気を振り絞って行った記憶がある。ただ、今、パンフレットを持っているのだが、何を見たのかは全く記憶にない。詳しいことは知らないが、このフィルム・フェスティバルは何回かで幕を閉じてしまった。もう一つ「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」というのがあるが、これは今年で第16回目を迎える。というか、これも多分、観に行った記憶がある(青山スパイラルホールに行った記憶があるので)んだけど、こっちの方は残念ながら、手元に何も資料が残っていないので、何とも言えない。

わたしは実は、映画を観るのは苦手。というか、何回も観ないと理解ができない。「『シュリ』はいいよお~」と言われ、家のスカパーのペイパービューで観たが、1度目は主人公さえ誰だかよく分からなかった。男が2人出てくるんだけど、顔が覚えられずに一人に「トミーズ雅」、一人に「五木ひろし」と名前を付けて、それで見分けていた。んで、途中で「トミーズ雅」の方が死んでしまったので「ああ、五木ひろしの方が主人公だったのか」と初めて分かったほどだ。結局、6回連続観た。最後はセリフの字幕を覚えてしまうほどだったが、それでも話のつじつまが合わないところがあって、あれは今でも謎だ。それにあれは、、言っちゃ悪いが「ひとつの場面」のために作られてるような映画で、しかもそれはわたしにとっては「あり得ない」シーンだったので、いい映画とは評価していない。感動の押しつけは嫌いだ。

そういうわたしなので、たった1回観るだけの映画を理解できるのか、とても不安だった。

わたしたちが観に行ったのは「アジアン・ガールズ短編集1」と「アジアン・ガールズ短編集2」。下北沢の「シネマアートン下北沢」ってところでやったんだけど、ここ「ザ・スズナリ」の近くなのね。ザ・スズナリには大学の頃よく行った。というのは、高校時代の友達が「燐光群」って劇団に入ってたから。でも今は「スズナリ横丁」ってのになってて、大学時代に行ったときとは少し様相が違っていた。

観に行った感想。
一番面白かったのは「アジアン・ガールズ短編集2」の1番目の作品。韓国で作られた「タンポン・マニュアル」という映画だったが、あれはものすごく笑えた。第3章からなるんだけど、第1章では「タンポンの使い方」、第2章では「マスターベーション」、第3章では「レズビアンタンポン」について。まるでニュース番組のような映画だった(というか、わざとニュース口調で読み上げていた)が、取り上げるネタがネタだったので、大笑い。特に第2章の「マスターベーションには衛生的なタンポンは最適です。野菜やその他のものにはコンドームを取り付けなければなりません。これはとてもめんどくさいことです。一方、タンポンだと屋内や野外、したいところでいつでもできます」というニュース口調で読み上げる一方、本当に野菜にコンドームを付けたのを写してたり、、だけど一方でなんだか全然意味のないものを写していたり、、(画面が3つくらいに分かれていた)しかも、最後に「このようにタンポンは、誰にでも使うことができます。レズビアン・フェミニスト、レズビアン・テロリスト、レズビアン・オポチュニスト、レズビアン・ペシミスト」って、ずらずらとありとあらゆる(?)レズビアンの種類を挙げていたときには、もうわたしも彼女も大爆笑。なのに、、周りの人は誰も笑わなかった。。な、なんで??(汗)ただ、惜しかったのは字幕が1カ所、間違えてたんだよね。「あなた」が「あたな」になってた。

わたしが昨日観た中で一番だと思ったのは「女たち」というフィリピン映画。確かにビアンの映画なのは映画なのだが、フィリピンに於ける女性の地位についても分かるようになっていて、その国ではいかに男女差別が激しいか、女性が不当な立場に置かれているかが、見ればすぐに分かるような映画だった。ドキュメンタリーとくっつけたような構成をしていたが「夫が死んでやっと幸せが訪れた」という女性たち。話の内容も面白かった。最後も希望が持てるような終わり方で、、ちょっと幸せな気分になった。カラーとモノクロの使い方も秀逸。

昨日観た中では、台湾の作品が一番多かった。(8作品中4作品)

その中で「ジャスト★ラブ」というのは、これまたドキュメンタリーを挟んだ映画だった。中文大(香港中文大学)の卒業生と現役生の話だったが、出てくる女の子がかわいかった。が、実はわたしはどっちがどっちだか、はっきりいって見分けが付かなくて、最初は「????」だったんだけどね、、途中で母親と同性愛についての番組を見ていて、母親が「あんなふうになっちゃいけないからね」と言っているのが受けた。というか、ドキュメンタリーの部分をテレビ番組として放送していた、というシュチュエーションだったのかなあ、、おそらく唯一の接点がそこだったので、多分そうだと思う。ただ、映画の中でジャーナリズム専攻の子が「将来は自分をモデルにした映画を作りたい」と言っていたので、、あれはある意味自伝的な映画ではないのかとも推測しているが。しかし、疑問に思ったのが中文大の学生なのになぜか「北京大学」のTシャツを着ていることと、普通のテレビ番組に字幕が付いていたこと。香港では普通のテレビ番組にでも字幕が付いているのだろうか、、確かに映画にも字幕が付いていた。(下に香港、英語、そして横に日本語の字幕が付いていたので、香港映画を観るのはちょっと大変だった)

あと、香港初カミングアウトした監督(ヤウ・チン)のドキュメンタリー映画「シエ・シンの姉妹たち」。はっきりいって、香港の内情を知らないわたしは、訳が分からなかった。。映画の中で何を言っていたのかも、印象が薄くてよく覚えていない。ちなみに彼女の作品は、DVD化されているそうだ。

もう一つ「遊園地」という映画。片方が「田辺誠一」に超似ていたので、こっちは区別が付いた(爆)。ただね、オープニングでラストシーンと思われる場面を写すので、先が読めちゃうのよね。「ああ、この二人、セックスするなあ」って。わたしは先が分かる話はあまり好きではない。話の内容としては、、まぁまぁだったかな。香港観光映画みたいだった(というか、完全にそういう意図でも作られている)。「香港は知り尽くしているけど、全く香港を知らない観光客として1泊してみよう」という田辺誠一(爆)の提案をもう一方が受け入れる。それでありとあらゆるところを回るのだが、、わたしは「日本だとどうなるんだろうなあ」と考えていた。東京タワー?だけど、個人的な理由で、東京タワーは大好きで、毎月1回行っていたわたしにとっては、あまり観光地という気もしないし、、浅草の花屋敷にも行ったし、、両国でお相撲さんも見たし、、行ってないのは巣鴨のとげぬき地蔵くらいか??(爆)それに東京は交通網が発達しているから、めちゃくちゃとまどうだろうな、とか。。「それともやっぱり日本だったら京都かなあ」とか。

笑えたのは、ホテルで「じゃあ、そっちが先にシャワー浴びてきたら?」と言って、片方がシャワーを浴びに行ったとき。二人が別々な場所でタバコを取り出して吸うのだ。そして臭わないように、ジュースを飲んだり、うがいしたり、、1日あれだけ話したのに、まだ本当の自分を見せていないところがあったのだ、2人には。ツインのベッドだったんだけど、田辺誠一の方が「テレビが観にくい」といって、もう片方のベッドの方に行く。行ったんだけど「寒い」と言って、同じ布団に入り込む。常套手段(笑)で、やっぱり、最後はセックスになだれ込む、ということなんだけど、なぜか二人とも風呂から出てきたというのにブラジャーをしているのだ。それも二人とも黒のブラジャー。香港では黒いブラジャーが当たり前なんだろうか、、?

ただ1泊したあと、最初の出発地である空港まで行くのだが、その空港を出たあと、一体彼女たちがどうなったのか、それが分からないのが不満だったかな。少しでも続きを匂わせてくれるシーンがあれば、よかったのにな、という感想を持った。あと、、この作品にも字幕ミスが。「飲んでいたようだ」というところが一文字欠落していた。こういうところにはすぐ目がいってしまう、、

香港映画のもう一つの作品は、ラップ調の約5分の作品。「台風が来るのも何もかもゲイのせいなのか。俺たちが悪いのか」という感じだった。日本語で言うと「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも、みーんなわたしが悪いのよ」って感じか。

唯一の台湾映画だった「トラベル」。実は、途中の一言で結末が分かってしまった。一言、というか、これは全体の2/3がサイレンスなので、一字幕、と言うべきか。制作した人たちは確か、台湾の映画の学校の生徒、だったような気がする。(一番最初に学校名らしき字が出てくるのだが、詳しい名前は忘れた)内容は、、最後に二人がお互いに薬を飲んで自殺する、という話。この手の話が「全く作られた話」であるならば、わたしはボロクソに酷評していたことだろう。だって、最初の方で、結末が見えるんだから。ところが、台湾では本当にこのようなことがあったらしい。一番最後に「二人の少女に捧げる」という字幕が出てきた。ここでものすごくショックを受けた。

最初の最初にやったイスラエルの「トップ・オブ・ザ・ワールド」は悪いが、話の内容がよく分からなかった。

帰りに彼女と夕ご飯を食べながら、あれこれ話した。が、、目の付け所が彼女とほとんど同じで、議論にならなかった(苦笑)。唯一の意見の相違は「ジャスト★ラブ」について彼女が「ドキュメンタリーを途中で入れない方がよかった」というのと、そうではない、というわたしの意見くらいかな。わたしがドキュメンタリーを途中で入れたというのは、上に書いたつもり。あとは北京大学のTシャツについても、黒いブラジャーについても、同じことを考えていた(笑)わたしは「セックスシーンはあの1.5倍は欲しかったねー」と話したが、取り敢えず、香港ではあれができる最大のことだったんだろう、という結論。ブラジャーは途中で外したんだけど、胸は一切写さなかった。だけど、あの程度でも実はわたしにとっては十分なのだった。生々しいセックスシーンは、却って気持ちを萎えさせる。実は久々のセックスシーンを見たので、結構欲情してしまったのは事実(苦笑)。

夕飯を食べ終わって、喫茶店に行ったとき、なぜかわたしの頭の中で佐藤隆の「日々の泡」というアルバムに入っている「希望商人」という音楽が鳴り続けていた。そのときはどうしてなんだろう?って思っていた。帰ってから、mixiをやっているときは完全にそのことは忘れていた。が、風呂に入っているときにまた、鳴り始めた。なぜだろう、と思って歌詞を思い出してみた。その中に「空を見上げて 涙ためて歩こう 願いが叶う 星がみつかるように」という歌詞があったのを思い出した。そうなのだ。わたしは、無意識に、台湾の二人の少女について、この言葉を捧げていたのだ。そう思うと突然涙が止まらなくなった。それとともに「この星自体を願いが叶う星にしていかなければならないのだ」という気持ちがわき上がってきた。(青いね、わたしも)

映画を通してみると、各国の事情はさまざまだ。ただし、わたしは今の日本の現状しか知らない。韓国はあのようなコメディータッチの映画を作ることができるということは、かなり恵まれている(余裕のある)状況なんだろう。(逆に日本の短編集があれば、、と思わないこともなかった。日本のガールズ短編集は1つもなかった)他の国々については、例えば台湾のカップルは「カナダに移住する」と言っていた。台湾は言わずもがな。フィリピンに至っては、同性愛(特にレズビアン)どころではないのが実情ではないのか。途上国の現状、宗教との絡み合い、本当に各国によって様々な事情がある。そして、、アジアの中でもこういう映画を作ることができる、ということは、それだけでもかなり進んでいる証拠でもある。実際、中国や北朝鮮の映画は1つもなかったし、今の現状では作っても発表することはまず無理だろう。

わたしにできることは一体何なんだろう、そう思わずにはいられない、短編映画8作だった。ついでにカンパを募集していたので、わたしも彼女もカンパをした。このようなフェスティバルが開かれることは、日本にとって、非常に有意義なことだと感じたからだ。といっても、無職のわたしはほんの少ししかカンパできなかったけど、、

昨日は「ガールズ短編集」ということで、お客さんはほとんど女の人、それも20人ちょっと、といったところか。第1回目ということで、まだそんなに知られていないのかも知れないが、、頑張って次につなげていって欲しいと思っている。

テーマ:同性愛 - ジャンル:日記

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