06-05 Tue , 2007
今日もふつうに過ぎて、君がいてくれる
6月3日、名古屋の池田公園で行われた「NLGR」(NAGOYA LESBIAN & GAY Revolution)に行ってきた。本当は木村さんと尾辻さんの結婚式を見に行くことが目的だったのだが、結果的にはそれ以上に「行ってよかった」と今は思っている。

実は、去年からわたしは「東京レズビアン&ゲイパレード」(今年から「東京プライドパレード」に名称変更)、「第10回レインボーマーチ札幌」、「関西レインボーパレード」に参加してきたのだが、それはすべて「Brass MIX!」での参加で、実は他にどこで何が行われているのかは、全く知らなかった。今回は本当に「見ること」に徹することができてよかったし、逆にそれが新鮮だった。

NLGR自体は、2日と3日の2日間にわたって行なわれていたのだが、わたしは2日は所用があり、行くことはできなかった。3日も12時からということだったが、前日、家に帰ってきたのが夜遅かったので(しかも、寝たのが3時だし!)、取り敢えずは「レインボーフォーラム」(14時~)から見に行くか、ということで、それを目標として、東京駅から新幹線で名古屋まで行った。

NLGRというイベント自体、わたしはほとんど何も知らなくて、HIV(Human Immunodeficiency Virus:ヒト免疫不全ウイルス)の啓発が主なものだとは聞いていたが、毎年恒例として「同性結婚式」をしていることすら知らなかった。

HIV自体、わたしには「無縁なもの」として今まで捉えてきたからだ。実は平成19年5月22日に厚生労働省のエイズ動向委員会が「平成18年エイズ発生動向年報」を出している。ところがこれを読むと「同性同士間の感染が増えている」と書かれているのに、中を読むとそれは「男性同士の性的接触による感染」としか書かれていなくて、女性同士の場合は全く触れられていない。そう、女性同士の性的接触に関しては、HIVというものは、実は「一番関係のない」ものなのだ。特にわたしのように「彼女が初めての相手であり、それ以外他人と性的接触を持たない」と決めている(もちろん、彼女もそうだが)ものに対しては、まったく「無縁」な問題なのである。なので、ある程度知識としては知っていたものの(ウイルス自体、非常に弱いものなので空気感染はしないとか、飛沫感染もほとんど起こることはない、唾液感染もほとんど起こることはない等)、それを「現実」のものとして捉えることは、全くなかった。

池田公園に着いたときは、まだ「レインボー・フォーラム」の前の「ライブ朝友」をやっている最中だった。そのときは、会場内にあるいろいろなブースでグッズを買ったりしていた。しかし、東京で見かける人も名古屋にたくさん来ており「おお」なんて方もいっぱいいて(その割に挨拶しながら「あれ?どこで会ったんだっけ?」などと思う始末。トホホ。。あ、ちゃんと後で思い出しましたよ(笑))、改めてこの世界は狭いと。。いや、わたしもいろんなところに顔を出してるもんでねー。別に自分のことは「活動家」だとは全く思ってないのだが、やっぱやりたいことをやっていると、それなりに人との繋がりができてくる。

「レインボー・フォーラム」が始まったので、会場内のベンチに座って話を聞いた。これは「僕らのゲイライフプロジェクト」というものが月に1回、名古屋で行われているそうで、そのスペシャルバージョンだったそうだ。今回の題目は「パートナーシップと健康・くらし」というもの。

取り敢えず、わたしは前から2列目の真ん中で聞いていて、彼女は1列目の真ん中に座らせた(笑)わたしの隣には、おそらくビアンだろうと思われる方が座っていて、とても気さくな方だったのでちょこちょこと話ながら、聞いていた。「この中でパートナーがいらっしゃる方?」って言われたとき、わたしは手を挙げたのに、彼女の方は手を挙げてるのかどうかよく分からなかったので、後ろから「手を挙げなさいよ!」と蹴り上げたりした(爆)そうしたら隣に座ってた方が「彼女さん、いらっしゃるんですねー」って言うから「そうなんですよー」って話して。途中、QWRCが作っている「緊急連絡先カード」の話が出たので「うちらも持ってますよ」なんて言って、その人に見せたりしてた。

しかし、実はすんげー耳に痛いことも言われて、、「パートナーシップを持続させるには」という質問で、尾辻さんも風間さんも「相手に感謝の言葉を口に出して言うこと」と答えたのだ。うわー。わたし、全く言ってないよ~、、みたいな(汗)。あとで彼女にも言われたわ。。70分もあるので長いかと思いきや、そうでもなかった。

その後は「尾辻さんライブ」。えーと、多分、生で聞くのは3月のキックオフイベント以来だと思うが、、あれから大阪でも歌い、レコーディングもした割には、3月とはあまり変わらなかったような気もする(爆)尾辻さんの歌う「We're OK!」という曲を作ったカケジクさんが一生懸命、前で「指示」してるのが分かる。もっとにこやかにとか、多分、途中でめちゃくちゃ入りづらいところがあるんだろう、そこでキューを出したりね(笑)見てはいけないものを見てしまったかしら。。?

歌う尾辻さん







次にG.O.Revolitionさんによるパフォーマンス。次に行われる同性結婚式のために「愛の賛歌」(越路吹雪バージョン)のパフォーマンスしたのだが、その前にHIV陽性者と思われる方のメッセージを読み上げられていて、、実はそれで初めてHIV陽性者の方の置かれている立場を知った。彼らは同性愛者であることと共に、HIV陽性者だということも「カミングアウト」しなければならないのだ(そういえば、昔「せかんど・かみんぐあうと」という本を読んだことがあるが、そのときは本当に何も思ってなかった)。

せっかく恋人ができても、彼らはもう一つ「HIV陽性者」だということをカミングアウトしなければならない。それはどんなにつらいことだろうか、と思ったら、泣けてきて仕方なかった。好きでも何でもない人に対しては、言わなくても済むかも知れない。が、好きな人にそれを言わなければならない気持ちって、、多分わたしが周囲に対してカミングアウトするよりももっと怖くて、つらいことだろう。

よく「性的接触によってHIV陽性者になるのは自業自得だ」という意見がある。薬害エイズの場合は、仕方がない、でも、という論理は分からないことではない。が、しかし、もし風邪を引いて他人に移したとしても、それは移した方も移された方も「移すお前が悪い」とか「移されたお前が悪い」とか言わないでしょ。それと同じこと。特にHIVの場合は、防ごうと思えば防げるのだ。これは男女間の性的接触に対しても同じことが言える。結局は「無知と偏見」が引き起こすものなのだ。わたしたちはもっとHIVについて、知らなければならないと思った。知ることこそが、無知や偏見をなくし、どうしたらいいのかを考えることにつながるのだ。残念ながら、HIVに対しては、わたしは「当時者」でないので、これはいろいろな事実を知って、勉強しなければならない。

はっきりいって、これだけでも名古屋に来た甲斐があったと思った。

次はいよいよ「同性結婚式」。その前に松本牧師(神父と書いてあるが、この人はプロテスタント(日本福音ルーテル教会所属))なので、神父ではなく、牧師のライブと法衣着衣が行われた。この方はMtFの牧師さんなんだそうだ。Wikipediaで調べると何年に生まれたかが書いてあるけど「わたしは'98年生まれの28歳ですけど」って言ってた(爆)。

それに伴い、白い布でバージンロードが作られ、今までのベンチの一部が親族席になってしまったため、わたしたちは席を移動するハメに。撮影係として来ていたakaboshiさんの荷物がその場に置きっぱなしになってて、係の人が「えーと」といって困っていらっしゃったので「あ、ここに移動しますから」って言って勝手に荷物を移動しておいた。わたしゃ、一体、何者なのだ???(苦笑)

今回は2組のカップルの結婚式だったが、最初の1組目は松本牧師の前での「神前結婚式」。わたしはやっぱり違和感が。仕方がない。わたしは無神論者だし。神に誓うのと、2人だけの間で誓うのに何か違いがあるのだろうか??いるかいないか分かんない神に誓うより、現実に存在する相手に誓った方が合理的(?)だと思うのだが。あ、ま、これはわたしの考えなんですけどね。このカップルさんは、とても「宝塚」って感じでした(笑)。結構似合っていらっしゃいましたけど。

で、次に木村真紀さんと尾辻かな子さんの「人前結婚式」。もう、報道陣と観客がたくさんいて、すごかった。しかし「報道陣の方は、一般の人を写さないように」と何回も注意され。確かにプライバシーはとても重要なものだし、それを前提として来ている人もたくさんいると思う。が、報道陣の方にはそれがどういう現実を示しているのか、分かって欲しいと思った。まだまだ「顔」が出せない存在なのだ、我々は。

結婚式は松本牧師の元で行われたが、前のカップルには「父と子と聖霊の名により」という言葉を使っていたが、ここでは一切使われていなかった。

わたしは木村さんのウエディング姿は何となく想像できたが、尾辻さんはどうしても想像ができなくて。。で、最初に見た印象。「うわっ、尾辻さん、胸でかっ」(爆)やっぱ、そういうところについつい目がいってしまう。。(苦笑)

式次第(?)は、入場、誓い、指輪交換、誓いのキス、一言挨拶、退場って感じだったが、実はわたしが一番印象に残ったのは、尾辻さんのお母さんの姿だった。もう、最初から泣いていらっしゃって、、逆にお父さんの方はすっごく晴れやかでにこやかなお顔をされていた。お兄さんは撮影係って感じ??(笑)

指輪交換の時に尾辻さんが「えーと、どっちだっけ?」と言ったのが、そのままマイクに拾われて、、もう爆笑もの。これはもう天性のものなんだろうか???

結婚式1







祝電は、民主党の小沢代表を初め、太田大阪府知事や、民主党の鳩山幹事長他、たくさんの議員の方から、あとは泊まっていたホテルの支配人さんからも来ていた。誰から来ていたかは尾辻さんのブログを見ると分かる。

誓いのキスは、まぁ、何も言うまい(爆)

意外だったのが、一言挨拶の際、泣き出したのが尾辻さんの方だったってことで。。結構びっくりした。それに対して、木村さんが尾辻さんの顔を手でぬぐっていて、、それがすごく自然だったから、なんというか。。「あー、すごくいいカップルだ」って思った。

結婚式2







その後は報道陣と一般人向けに「撮影タイム」だったんだけど、尾辻さんのお父さんが報道陣に対して「いやあ、ウエディングドレスの下から空手胴衣姿が出てきたらどうしようかと思ってました」とか答えてて、、尾辻さんはお父さんの血を引いているとみた(爆)。

わたしはお母さんにご挨拶。実は、わたし、尾辻さんのお母さんとは、4月に行われた「LGBTの家族と友人をつなぐ会」でお会いして知ってたのよね、お互い。尾辻さんのお母さんは泣いていらっしゃるのに、わたしが挨拶したら「あなたたちもここで結婚式しないの?」って聞かれてしまった。。いや、わたしたちはしません、ここでは。。(苦笑)

あとは「つなぐ会」のメンバーの方も何人かいらっしゃっていて、最後の最後にお互い抱き合って泣いていたのがとても印象的だった。そうそう、ここの代表の方とも4月にお会いしていて知り合いなので、事前に挨拶してたんだよね。そうしたらやっぱり「ここで結婚式しないの?」って言われちゃって。。(苦笑)だから、ここではしないんだってばー(笑)。

結婚式3







これで、すべての行事が終わり、スタッフの方の締めの挨拶。ここでも衝撃的なことが。前年度まで同じ実行委員だった方が、エイズ脳症を煩い、一切の記憶を失われた、ということだった。それなのに「NLGR」という言葉には反応されたそうだ。それだけこのイベントには強い思い入れがあったのだろう。本当に、現実にこのようなことがあるのだ。。おそらく、各地のパレードでも同じようにHIVについては、啓発活動が行われているのだろう。が、わたしは、他のパレードでは自分たちのこと以外は分からなかったので、本当に今回は来てよかったと思った。

さて、イベントも終わり、一旦、ホテルへ。ちょっと(だいぶ??)ネットして、そこから彼女と名古屋駅の地下街にある有名な味噌カツ屋さんで夕食を食べた。

その後、実はわたしにはまだ「イベント」が残っていたのだ(笑)
それは、名古屋在住のマイミクさんにお会いすること。その方とはもうマイミクになって1年以上経っている。が、なかなかお会いする機会がなくて、今回も急遽、名古屋に行くことになったので、本当に急にお会いすることになって。すいません、バタバタして。。

その方とマイミクになった経緯っていうのが、わたしにはよく覚えてなくて、もう、前はちょっとでも接点があったらマイミクになっちゃう、って感じだったので。。ホント、最初の頃にマイミクになった方は、実はどうやってつながったのか覚えてないってことが多い。。

その方は車でホテルの近くまでいらっしゃって、そこで「着きました」というメールをもらった。その時間が午後9時18分。彼女を連れて行くかどうか、かなり迷ったが、、結局はやめた。だって、わたしはその方とは日記だけでも1年以上の付き合いがある。それなりにどういう人かということは承知しているわけで。でも彼女は何も知らない。なので、わたし一人で行くことにした。

結局、車で15分くらいのところの24時間営業のファミレスに入ってお話ししたんだけど、なんというか、すごいです。初対面というのに、しかもお互い人見知りだっていうのに、しゃべりまくり。いや、実は次の日「小一時間お会いしましょうか」という話もしてたんだけど、到底1時間じゃ無理だと思ったので、夜にしたんだけど。。なんと、ファミレスを出たのが午前4時15分くらい?実は、4時11分に彼女から「生きてる?」って電話がかかってきて、、二人とも「やばい!」ってんで、帰ったのだった。。

でもしかし、今までmixi上の付き合いだけだったが、1年以上もマイミクやってると、だいたい相手がどういう人だかわかっている。なんかね、初対面って感じがしなかった。でも意外とかすってる共通点があったりして、、多分、彼女から電話がかかってこなかったら、ずーっと朝までしゃべってたと思う。。いや、ホント、すごく話の合う方でした。ごめんなさい、ここで言わせてもらいます。わたしはあなたのことが大好きです!!また、いつかどこかで絶対にお目にかかりましょう。

というわけで、白々と夜が明けかかっている午前4時半頃にホテルに戻り、、それから1時間で寝る用意をした。本当は、ふつうに歯を磨いているだけで1時間かかるんですけど(爆)

翌朝はホテルチェックアウトが11時ということで、10時半には起きた。というか、多分、いろいろなことがありすぎたので、ほとんど寝た気がしなかったのは事実。そして、帰ってきて疲れ果てて、ベッドに入ったんだけど、これまた興奮状態が続き。。一つも眠れなかった(苦笑)

こういうわけで、1泊だけだったんだけど、本当に濃密な時間を過ごさせてもらいました。名古屋の方々に感謝!そして、名古屋でお会いした方にも感謝!

今、来生たかおの歌っている「With」を聴いています。今日の題名は、その歌詞の一部。わたしにとってはこの歌は小堺一機が歌っている曲なんだけどね。この後の歌詞が「素敵なおだやかさ いつも感じていたい」で、これでこの曲が終わる。わたしは3日にご結婚された2組のカップルにこの歌詞を捧げます。

【追記】本日「テレビ朝日」の「SUPER Jチャンネル」でこの模様が放送されるそうです。ってもうすぐだわ。
16:53 | (性的少数者)イベントなど | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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