05-12 Thu , 2016
東京レインボープライドパレード2016
20160507 1522531


このブログ、最近ほとんどセクマイイベントのことについては触れてない。というより、わたしがほとんどそういうイベントに行かなくなっちゃったからなんだけどね。だけど、パレードはやっぱり行くかな。普段会えない人たちにも会えるしね。ってわけで、先週末、7日、8日にあった東京レインボープライドパレード2016に行ってきた。東京レインボープライドパレードって確か5回目だったよね。初めて2日とも行ってきた。ただし、今年もパレードで歩かなかったけど。

2日とも、とあるブースのお手伝いって感じかな。「人手が足らないから誰か助けて」と言われたので、どうせなんの用事もないから「いいよ」って手を挙げた。

やー、すごい人手でしたね。まぁ、わたしはさっきも書いたけどパレードの1日目には今まで行ったことなかったから、例年と比べて人手はどうこう、とは言えないけど、2日目の人手はどんなもんかはちょっと分かるので、それを考慮すると「今年はまた人が増えたなあ」という感じだった。てか、2日目はブース間の道を歩くのさえ人がたくさんいてとても大変で。。すごかった。

ブースは様々な団体で賑わってましたね。特に企業ブースが大幅増で、前はほんの数えるほどしかなかったし、確か数年前は企業ブースを出してたところは「おお!ここは応援してくれるんだ!」みたいに思ったけど、今年は企業数が多すぎて、なんだか全部把握しきれなかったような。ただやはり、外資系企業が多いこと、それから金融、保険関係の企業が目についたような。ただ、年々増えていく来場者を考えると、他の企業もイメージアップのために今後も参入してくるだろうなあと予想される。東京のパレード自体、母体が変わったりしてることもあって、前のパレードと比較するのはいいのか悪いのかは分からないけど、前のパレードは企業と言えば「ゲイに支えられている企業」が主だったことを考えると、確実に時代は変わって来ているなあと思われる。

そして、今年はパレードのコースが変わって、渋谷駅前の交差点をパレードできるようになったらしい。これ、20年前に第1回目のパレードが行われたのと同じコースなんだそうだ。でも、それからいろんな嫌がらせにあって、そこは通れなかったし、それよりずっと短い距離でのパレードコースだった。警察官も厳しくて、パレードの隊列も途中で信号で止められてしまったり。けど、今年、それがなくなったのは、まぁ渋谷区自体が「同性パートナーシップ条例」を作った自治体だと言うことが大きいだろう。そういう意味でもこのパレードは恰好の自治体「宣伝媒体」でもある。そして今年、パレードは18挺団もあったそうだ。パレードだけで参加者4,500人(公式発表)。これは4,500人しかパレードを歩く希望者がいなかったのではなく、定員が決まっているのですぐに埋まってしまうので歩きたくても歩けない人たちはきっとたくさんいるのではと思う。2日間の合計人数は70,500人で、70,000人を超えた。夏にパレードやってた頃は、毎年10,000人には満たなかったから(パレード自体1日だけなので単純には比較できないけど)、まぁそんなこんなで、10年くらい前の過去から知ってるものとすれば「大きく変わったなあ」と思わざるを得ない。

もちろん、これについては賛否両論あるだろう。この結果を見ると「やっぱり資本主義社会なんだなあ」と感じざるを得ないし、「強いものが勝つ世の中なんだな」って痛いほど感じるし、「強いものが、何が正しいか決める世の中なんだね」ってことをひしひしと感じる。

ただそうはいっても、このイベント自体が「弱者のイベント」なわけで。で、思ったのは、確かに楽しかったでしょうよ、ってこと。会場で少し話した知り合いのヘイトスピーチ関係の人からは終わって「みんなニコニコして楽しいイベントでしたね」って言われたし。ヘイトスピーチの現場ではもちろんこういう雰囲気は皆無だからね。まぁ、それはそれでいいんです。楽しい雰囲気だったのは事実だし。でもね、わたしは来てた人に言いたい。特に来てた異性愛者の人たちに言いたい。

楽しむだけで終わるの?会場で「Happy pride!」ってみんなと言い合ったらもうそれで終わり?

って。あのパレードから、楽しむだけ楽しんであとは何もしない、ということであれば、それは搾取だということを自覚しておいた方がいい。

なぜ性的少数者はあのようなイベントをするのか。別に異性愛者の人たちに楽しんでもらいたいと思ってやってるわけではないです。そんな奇特なことは誰もしない。では何が目的かというと、普段、自分のありのままの姿が「社会的に見えない存在」にされているからこそ、あの場で性的少数者が集まって「自分たちだって、あなたと同じこの社会で暮らしているのだ」という「可視化」をさせたいがためにやっているわけです。

なぜ可視化したいかというと、それだけの人が権利がなくて「困っている」からですよ。わたしなんかからすると、このまま行けば、彼女と(今の時点で)10年以上一緒に暮らしてても、病院で最後を看取れるかなんかそのときが来てみないと分からないし、今だって扶養家族にはなれないし、年金だって健康保険だって「個人」として払ってます。財産持ってても(うちらにはないけど)彼女は「配偶者」として当然の相続権はありません。これが「法的に保障されない」ということ。「結婚」してたら、それが「制度」としてすべて認められる(結婚の部分についてはいろいろ議論がありますけど)。それに比べるとわたしはやっぱり「権利がない」わけです。異性愛者は「結婚するかしないか」が選べる。けど、わたしたちは「結婚する」という選択肢がない。「結婚しない(できない)」という選択肢しかない。

「そんなことを認めると社会がおかしくなる」とか、あなたは言えますか?あなた既にそういう「権利」、自分で持ってるんですよ。生まれながらにしてなんの努力もしなくても。それはあなたが「多数者」だから当然なんですか?わたしはまだ「権利」を持ってない当事者からあれこれ言われるのは、意見の相違だからそれは仕方がないと思う。けど、権利を持ってる人間から「てめえに権利なんかやらない」と言われることだけは許せない。「少子化がー」って言う人がたまにいるんですけど(笑)、今、同性婚が導入している国がどんどん出てきて、その中で出生率が落ちた国って例外的に少なく、ほとんどの国では上がってる(世界銀行統計に基づく)。少なくとも事実を知ってから言ってくれ(知ったらこれが理由にはならないことが分かるけど)。だいたい「少子化がー」って言う人は、同性婚認めたら、同性愛者の数が増えるとでも思ってるのかな(笑)

まぁ、今、日本で同性婚を導入することに賛成している人は、過半数を超えてるらしいので(去年の11月にNHKがやった全国意識調査による)、「権利をやらない」と思う人の方が今では少数者なわけだけど。ただ、過半数を超えていると言っても、たった51%で、これはほとんど「誤差の範囲」と言ってもいいくらいの数字だ。これを6割7割に押し上げるのはパレードに参加した異性愛者の人たちにかかってるわけだよね。まぁそんなん当たり前だけどね。性的少数者だけで6割7割の数字が取れるわけがないんだから。取れたらそれは性的少数者じゃないわけで(笑)異性愛者の人たちの同意があって初めて「多くの人たちが賛成している」と言えるわけだ。

でも、多くの人たちに訴えかけるのは当事者だけがやらなきゃいけないことなのか?異性愛者はパレードで楽しい思いだけして「あとは頑張ってね~!わたしはあなたたちが頑張るのをそばで見てるから!!」って性的少数者に言うんだろうか?それってすごい都合よくない?それがわたしの言ってる搾取なのだ。

「じゃあ、どんなことをやればいいんだ」って思うだろうけど、まぁそれは自分で考えて下さい。それはこちらが「こうしてくれ、ああしてくれ」と言うべき問題ではない。そもそもそう言ったとしても、それをそのままやってくれるという保証はどこにもない。自分でよく考えて「これならできそう」と思うことを少しでもやってくれればいい。「何かをやる」ということは、別にどこかの団体に入って活動しなければならないことを意味しているわけじゃないです。そんなことやってるのは、当事者だってごく一部の人だけだし。少なくとも、わたしが言ってるのは、パレードに参加して「ああ楽しかった」で終わらせては欲しくないってこと。それだけです。

さて、ここまでどのくらいの人が読んだか分からないけど(笑)

今回のパレードの1日目、自民党の稲田議員が来たようです。来たようです、っていうのは、自分の目では確認できなかったからね。人が多すぎて。わたしが1日目、会場に着いてみたら、入口付近ですごい人だかりとカメラがいて「どこの誰が来たんだろう?」って思ったら、そうだったらしい。その場では分からなかった。あとで聞いた。

しかしなぜ急にこの人が?なんの関係もないのに?って思ってた。けど、この人が今年の2月だったかに自民党の中で性的指向・性自認に対する特命委員会だっけ、正式な名前は知らないけど、それを作ったらしいね。この委員会の中でのトップではないけど、実質、言い出しっぺ、の人だし、まぁ、自民党の政調会長だからね。で、もう一つ、当事者の中では前々から超党派の議連、ってものが存在してるということはよく知られたことだろうけど、こちらでなんとかならないの、という声がある。

わたし、特命委員会と議連の違いが分からなかったんだけど、聞くところによると、議連って、勉強会とか確かにやってるけど、議連の役割というのは「各党の動きを探る」ところに過ぎないと。要するに、政策とかを練るところではないらしいです。で、政策とかはこの「特命委員会」がやってるらしい(てか、つい最近、出したよね。「カミングアウトしなくてもいい社会を目指す」とかなんとかいうやつ。これ作ったの、そこです)。

今まで当事者団体が目指してきたのは「差別禁止法」の制定だった。それが単なる「理解促進法」になっちゃった。なぜかというと、自民党は「差別禁止」が嫌いだからだ。というか、自民党自体が「日本社会において、顕著な差別はない」って言い切ってる団体だからさ(ちなみにこのことは「国連」で明言したので、これは別に自民党だけの意見じゃなくて、これは日本政府としての見解になっている)。あ、これは性的少数者に対しての差別、というわけではなく、すべての事例においてです。それに「差別禁止法」を作ると誰かが悪用する可能性があるからできない、って言うんだってさ。具体的にどういう悪用をするか、教えてもらいたいくらいだけどね。っていうか、悪用されるっていうんだったら、悪用されないような法律作ればいいんじゃないの?それに加えて「何が差別か明確に決められない」って言うんだってさ。きっと「何が差別か決められ」たら、自分たちが差別してることを指摘されちゃうからだね(笑)基本的になぜ自民党が「差別禁止法」を作りたくないかと言えば、自分たちがそれを利用して差別できなくなるからじゃないかと思う。

例えば昨日、ちょうど障害者が国会参考人だったっけ、それで出席する予定でいたんだけど「話すのに時間がかかるから」と出席を拒否された人がいます、ということが話題になった。障害者の場合は既に「障害者差別解消法」という法律がある。これは割と踏み込んだ法律みたいで、国や地方自治体は障害者を差別してはならない、という条項があるらしい。こういうの多分、自民党嫌いだよね(笑)こういう法律があると「お前たち、差別してるじゃないか。法律にも差別って書いてあるのに、ダメじゃないか」って言われてしまう。法律がないと「根拠はありませんから、自分たちがやってることは法には触れません~!」ってことになる。結局、自民党が「日本には差別はない」と言って「日本の風土に差別禁止法はふさわしくない」と言ってるのは、こういう法律があったら自分たちが差別者だって突き上げられて困るからに他ならない。だって、差別しない人は、別にこういう法律あっても全然困らないもん。

まあただ。わたしは、性的少数者に対しては別に「理解促進法」でもいいじゃん~?って思わないでもない。こんなん、あってもなくても別に「あ、そう」って感じなんだけど。確かに法律で性的少数者のことに触れている、という点では大きな一歩ではあるだろうが、まぁ評価するとしたらそこだけか。って言えるのは、わたしは世間からそこまで差別されているとは思ってないからで、差別されているとしたら、上に書いた、法的に保障されていない、ということだけなのよ(もちろん、これがそこに繋がる第一歩だと言うことは理解してる)。まぁだから、第一歩としてのやり方はいろいろあるだろうね、というのがこれに対する評価で、絶対に「差別禁止法」じゃないといやだ、ということはない。

しかし、自民党のこの言い分、実は、他の分野と全く同じなんだよね。今、「ヘイトスピーチ対策法」というのが国会で成立するだろうと言われている、というか、今日、委員会で採決らしいから、ここで通ったら国会でも通るだろう。わたしはこっちの方は明確に「差別禁止法」にして欲しかった。差別する人を処罰して欲しかった。てか、これを放置したままでいいの?って今でも思ってるし。あ、この場合の差別は「人種差別」だけど。こっちの方は本当にひどい。「日本は明確な差別事象はない」って言われると、性的少数者に対しては「まぁ概ねそうかな」とは思える。が、ことに人種差別については「どの口が言ってんだ?」って思う。あれを差別と言わずして、何が差別なのか。というか、これはだれそれが、という個人ではなく、国自体がもう制度的に差別しまくってるからね。だから、差別法作りたくないのよ。自分たちが差別できなくなるから。今、案で出てるのは「啓発・啓蒙」だけで、そんなのみんな分かりきってる。外国人を差別してはならないのは、ほとんどの人が知ってることだし、ほとんどの人は差別してない。今、対策を取らなければならないのは、教育しても教育できなくて差別しまくってる人に対して、差別を禁止して、それに対する処罰が必要だと言っているのに、それができない。

挙げ句の果て、出して来た与党案がめちゃくちゃで(1年ほど前に野党から案は出ていた。自民党はそれを通したくなかったのと、でも廃案にすると日本政府は「こんなひどい差別が起こってるのに何もやってない」ってことで国際的に非難が高まるから、不抜けた法律案を出してきただけ)。この法律案の2条には「適法居住要件」というのが付けられていて、この中に当てはまらない人たちに「難民」や「アイヌ」の人たちがいる。この法律案、このままで通ったら、要するに「難民やアイヌの人たちに対して、差別するのを国が認めています」というのと同じことなのだ。「差別していいのはこの人たちですよ」って国が言ってるのと同じなのだ。非常に怖い。これこそこれが「悪用される法律」って言えないか??

ってことで、わたしはこちらの方が大問題なのだ。そして、昔から持論として「外国人を差別していい」と言ってるのは、この間パレードに来た自民党議員だ。なのでいくら「性的少数者の問題は人権問題であると分かった」と言っても、わたしはこの人自体受け入れられない。どんなに性的少数者に対して理解していようが許せない。人間、許せることと許せないことがあるが、わたしはこれだけは許せない。

ってわけで、なんでわたしが「自民党の言い分」についてこんなに知ってるかというと、特命委員会に呼ばれた人とこの2日間、直接話してきたからです(笑)ちなみに特命委員会に言って話してきたということは、本人が団体のブログで書いてたから別に秘密事項でもなんでもないけど。その人は地方在住者なので、わたしはこの人とは毎年この場で少し話すだけの関係だけど、それでも付き合い自体は多分10年近い。この人が「自民党の論理」についていろいろ教えてくれた(ちなみにこの人自身は自民党支持者ではなく、非常に現実的な人だと思う。今の国会はどうしても自民党が賛成しないと法案は成立しない。取り敢えず「これが一歩」と考えている人は一刻でも早く法律を制定させるのが目標だろうから、どうしても自民党と話をしなければならない)。その人は特命委員会に呼ばれて話してきたときのことを話してくれた。そこでは議員の無理解から、その人自身が傷つくこともたくさん言われたそうだ。「今、いろいろな話をして(議員が)差別はいけないって言ってたのに、その(傷つく)言葉を当事者である自分に言うのか!?」と思ったそうだ。ただ、それはやっぱり無理解から来るもので、理解したら多分大丈夫だろうとは言われた。わたしはその「自民党の論理(禁止法は日本にそぐわないとか)」がやっぱりおかしいと思うんで、わたしもその人にいろいろ意見を言ったけど、わたしの頭の中にあるのは、人種差別のことが第一であり、性的少数者第一の人にはほとんど通じなかったみたいだ。。てのはやっぱり、性的少数者の方だと、自民党の言い分もある程度まぁそうかなと思えてしまうわけで。難しいですね。

それにしても、ネット上で自民党議員が来たことについて、あれこれ読んだけど、事実誤認が多いんだよなあ~。稲田議員は勝手に来て勝手に帰ったわけじゃなく、主催者側もちゃんと来ることを知ってたし(呼んだわけでもないが、それはどの議員にだって「来てください」とは言ってないだろう)、5分で帰ったわけじゃない。確かに時間的には短かったと思う(1時間程度)が、それでも会場を一回りはしたと思う。気に入らない相手のことに対して、否定的に見たくなるのは分かる(わたしを含めてだが)。しかし、「主催者側は来ることを知っていたか、知らなかったか」「5分で帰ったか、帰っていないか」というのは、比較的容易に判断できることで(あんだけのSPだのカメラマンだのいるのに、勝手に来るわけはないよなとか)、事実じゃないことに対してあれこれ言うのもどうかと思ってる。それって、結局、自民党支持の人たちが事実じゃないことばっか言ってるのと結局やってることは変わりがないんじゃないかな~と思う。

そもそも評価というのは事実を知った上で始めることで、例えば「たった1時間しか来ないなら来るな」と思うか「1時間もいたんだから上出来だ」と思うか「そもそもパレード会場に来るな」と思うか「来たとしてもまったく評価できない」と思うかは個人による。事実自体が誤認なのに、その上で評価しても、それは正当な評価とは言えない。事実自体をどう知るか、についてはそれに関わった人に聞くのが一番じゃないかね。まぁそこら辺については、知りたい事象にも因るでしょうけど。

今回のパレードに参加して改めて「自分のやれることはやらなきゃね」と思った。もちろん、今まで何もやってなかったわけじゃなく、少なくとも自分がやりたいことはやってたけど、まぁそれを今後も続けて行こうかなと。細々とでもいいんだよね。っていうか、わたしは権力者じゃないから細々としかできないし。まぁでもそれでいいんだ。
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