10-25 Sat , 2014
彼岸花を見に(新美南吉記念館) その1
日記を書こうと思って気が付いたんだけど、カテゴリが「二人で行った旅行」しかないのね。わたし、夏の旅行もそうだったんだけど、一人で旅行に行くことが増えてきたし、今後も一人で行くことが多そうなので、カテゴリ増やそうかな~。それともこのままで行くかな?特に従来のカテゴリも「二人」というところを強調しているつもりはなくって、単に「旅行」カテゴリのつもりだったんだよね。

ただ、以前は「二人で行くことが当たり前のこと」ってどこかで思ってたのが、「別に一人で行ってもいいじゃん」って認識に変わったのは事実だと思います。そしてそれの大きい原因は「猫」ってこともあるだろうね。二人とも出かけてしまうと猫の面倒を見られなくなってしまうので。。

そしてわたし、実は一人旅は昔から大好き、だったんだよね。一人旅は高校生の時から始めたんだけど、夏休みや春休みに青春18切符で電車に乗りまくる、宿はYHに泊まって、という旅行をしてました。二人であれこれ感じたことを言いながらの旅行もいいんだけど、一人で誰と話すこともなく頭の中で思考を巡らせながらの旅行はまた格別。YHではいろんな人と出会うのも好きだった。今はYHも高くなっちゃってほとんど泊まることはないけど「ああ、わたしはこういうのが大好きだったんだ」ということを思い出した。

ってわけで、夏は日記には長崎のことしか書いてないんだけど、東京→長崎→薩摩川内→広島→大阪、って旅行をしてきてかなり楽しかった。そして今回は愛知県半田市にある「新美南吉記念館」に行ってきた。行ってきたと言っても、もう1ヶ月前の話ですが、、その後いろいろ忙しくしてたらこんなになってしまった(汗)

新美南吉、と言えば、ご多分に漏れず、小学校の授業でやったわけだけど、確か低学年の時は「手袋を買いに」、中学年で「ごんぎつね」をやり、高学年で「おじいさんのランプ」をやったんじゃないかと記憶している。ただ、高学年の時の「おじいさんのランプ」は授業でやったのかそれとも個人的に読んだのか、それが定かではなく。。でもあの時期に南吉の「あれいでて 舞うででむしの 角のごと」って詩を知って覚えさせられたりしたので、高学年でも何らかの形で新美南吉のことをやったのは確かなんだよね。

低学年の時の「手袋を買いに」は、著者が誰とか全く気にしてなかったし、何よりこの作品はわたしはあんまり好きではなくて。「ごんぎつね」で著者が新美南吉って知ったような気がするけど、これも当初は「ふーん」って感じだった。「文学」の授業で本当に長期にわたって長く長くやったのを思い出すんだけど、正直、わたしは「文学」の授業はあまり好きではなかったので。。(うちの小学校は私立だったんで、文部省検定の教科書は使ってなくて、独自に「ぶんがく」という教材が作られてて、それを使って授業をやってた)。最後にごんが兵十に撃たれて死んでもあんまりなんとも思ってなかった。

新美南吉にはまりだしたのは、だから「おじいさんのランプ」を読んでからかなー?「わしの、しょうばいのやめかたはこれだ」のところからの一連の文章は思い返すだけで涙が出てくる(今も思い出して泣いてる)。湖のほとりに吊り下げられたランプが一つずつ割られていくシーンは、わたしの頭の中の想像のシーンしかもちろんないんだけど、ものすごく鮮明で、多分わたしが死ぬまでわたしの頭の中に刻み込まれてるんだろう。新美南吉の作品にはそういった「想像なんだけど、ものすごく鮮明に頭の中にあるシーン」がとても多い。

それ以来、わたしは新美南吉という人が他にどういう作品を書いたのかがすごく知りたくて、文庫本2冊とムック本1冊、これはあの当時、本の探し方など知らなかったので、適当に本屋で目に付いた時点で手に入れた。持っているのは、角川文庫「牛をつないだ椿の木」昭和53年6月20日十八版、講談社文庫「ごんぎつね、最後の胡弓ひきほか14編」1991年5月20日第34版、講談社Super文庫「新美南吉童話大全」1989年8月21日第一刷。新美南吉はおそらく全集が出てると思うんだけど、全集とは出会わなかった。全集が置いてあるような本屋には行かないか、行ったとしても全集が置いてあるコーナーなんて行ったことないからなぁ。全集というものがある、ということも多分全然認識してなかったんだろうと思う。こういうとき誰か大人が「こういうのがあるよ」って教えてくれたら、、って思うことが最近よくあるんだよね。興味を持ってても子どもの力では探せる範囲が限られてるから、どうしても狭い範囲で終わっちゃう。そのときに広い世界を知ったら、、また違った経験ができただろうな、と。まぁいいんだけど。

作品をたくさん読むうちに、自分が好きな童話がいくつも増えた。「おじいさんのランプ」はもちろん、「牛をつないだ椿の木」「花のき村と盗人たち」「うた時計」、まぁ一般に「いい」と評価されてる作品なんで、それはちょっとつまらないかなと思うんだけど、好きな作品を挙げろと言われると真っ先に挙げるのはこれらの作品。「九助君の話」から始まる一連の九助君話は正直なところ、わたしはあんまり好きじゃない。なんか背中がヒヤッとする作品なんだよな、あれ。なんか冷たいドロドロしたものが押しつけられてる感じがする話たちなんだよね。こどもたちの生々しい関係性、生々しい感覚の話。そういう感覚がわたしはあまり好きじゃなかった。ただ、今読んだらどうなんだろう、、もしかしたら読んでた当時と全然違った感覚を持つかも知れないです。

ってわけで、新美南吉は好きだったんだけど、ある日、新聞を読んでたら、新美南吉の生まれ故郷半田市に「新美南吉記念館ができた」というのが載っててね。「これはいつかは行きたい!」って思ったのね。多分、平成の初め頃だったと思う。

ただ、ずっと「行きたい」とは思ってたし、名古屋にはあれから何度も行ったけど、そこから足を伸ばしてってことにはならなかった。そのうち「ごんぎつね」にあやかって、矢勝川の土手に彼岸花が植えられて、それが季節になると土手いっぱいに咲いてる彼岸花が見られる、ってことを知った。

わたしは「ごんぎつね」を学校で習っているときは好きとか嫌いとか全然思わなくて、ただ自分の前を通り過ぎてった作品だったんだけど、いつの頃からか、ものすごくグッとくるようになってね。特に彼岸花の描写のところがものすごく好きになって、それで彼岸花って花自体も好きになった。さっき「ごんぎつねにあやかって」って書いたけど、彼岸花を植えてる新美南吉顕彰会の説明文などでは、ごんぎつねの彼岸花のシーンはわたしが好きなシーンとは別のシーンが例に挙げられてる。

墓地には、ひがん花が、赤い布のようにさきつづいていました。



一般的にはそちらのほうの彼岸花のイメージなのかな、、しかし、わたしが彼岸花のシーンで最も好きなのは、兵十のおっかあの葬式の場面に出てくる彼岸花なのだ。

人びとが通ったあとは、ひがん花がふみおられていました。



ってわけで、これはますます行きたくなって、そしてようやく今年「行こう」ってことに決めた。だって、いつか「行こう」と思わなきゃいけないところなんだもん。何かのついでとかは絶対に有り得なさそうなところなんだもん。それに最近思い始めたんだけど「行きたいときに行くことにする」なんだよね。「いつか行けるから」と思ってても、何かがあって行けなくなるかも知れない。そのとき「ずっと行きたかったのに」って悔やむのはイヤなのだ。

ただ!今年は6月に札幌、青森にも行ったし、8月には九州の方まで行ったし、旅行行き過ぎってことで、金がない。なので、「ぷらっとこだま」っておそらく新幹線の中ではもっとも安く行ける方法で名古屋に行って、それから半田まで行き、一日そこで過ごして、夜は高速バスで東京に帰ってくる、というルートにした。まーこれでも交通費1万以上にはなるけど、泊まらないのでその分料金安くあげられるってことで。安く行こうとすると時間が掛かって、結局はそこで泊まらなくちゃならなくなる。タダで泊めてくれる友だちがいればそれでもいいんだろうけど、そんなのはないし、例えばネカフェみたいなところで泊まるにしても、わたしはもともと枕が変わるだけで眠れないタチで、今はそれに病気(うつ病)のせいで輪を掛けて眠りづらくなってるので、泊まったとしても全然眠れないで次の日を迎えて、さらにそこで予定を詰め込むと身体に負担を掛ける、、ってことになるので、それだったら時間をお金で買うということで、行きは高いけど新幹線、帰りは寝れなくてもいいから夜行バスで、あとは帰ってきて家のベッドで寝ればいいやってことにしたのね。夜行バスとか手足のばせなくても普通に眠れる人ってホント、得してると思うわ、、

ってわけで、いつものことながら前置きが長くてなかなか旅行記が進まないんだけど(笑)、9月29日(月)の早朝、東京駅からこだまに乗った。

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どうしてこの日になったかというと、彼岸花の咲く日をずっとずっとここで確認してて、満開になったら行こうと思ってたのだ。もともとこの時期には「ごんの秋まつり」(今年は9月19日から10月5日まで)というのをやってて、人が結構来るそうなのですね。で、わたしは特に人が多いと思われる土日には行きたくなかったし、夜行バスの値段が上がる金曜の夜はイヤだったし、行くならやっぱり天気がいい日がいいよねってことで考えると案外条件が重なる日が少なくて。で、29日になったんですね。

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東京駅の新幹線のホームから見た空。もちろん天気がいい日を選んだからなんだけど、天気がいい日でした。

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ベタなんだけど、車窓から見た富士山。富士山を見ると自動的に小学校の時の校歌が頭の中を流れます。歌い出しで既に「ふじの おやまが にっこりと」というものなので。。(笑)ただ、富士山が校歌の歌詞で出てくる範囲ってどの程度なんだろうなっていつも思う。関東地方の学校だと確率高そうだけど、それ以外の地域は出て来ないよね、多分。いくら「日本一の山」でも見えないところの山を校歌で歌うってことはないだろう。

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ということで、こだまで4時間掛けて名古屋へ。4時間って言うとかなり長く思われるかも知れないけど、電車に乗ってぼーっとしながら車窓を眺めているのが好きなわたしにとって4時間ってのは、あっという間の感覚なのだ。鉄道好きな人でも「撮り鉄」とか「乗り鉄」とかに分かれてるっていうけど、わたしは電車に乗って、窓の外を見ながらボーッとすることがものすごく好き。音楽を聞きながら、頭の中は取り留めのないことを考えてる時間は、すごくのんびりできて気分転換ができてストレス解消になる。普段の生活の中で頭をからっぽにできないわたしにとってはとても貴重な時間なのだ。だけどこういう鉄道の乗り方が好きな人のことはなんて言うんだろう?「乗り鉄」は電車に乗ってることが好きって人ではないよね。全線乗るのが好きな人のことだよね?わたしは電車に乗ること自体が好きなんだけど。。

長くなりそうなのでここで一旦切って、その2に続く。。
12:57 | 一人旅 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
実は去年新美南吉生誕100周年だったのだ。

中学の時、記念館ができて、研究発表会があったよ。そして次の年ぐらいに彼岸花の球根植えた~。
なんか、嬉しいです。
Posted by: 出身者より at 2014/10/25 20:46 URL [ 編集] | page top↑
>出身者よりさん
コメント有難うございます。

そうそう、去年が生誕100年だったらしいですね。
わたしも記念館に行って初めて知りました。

記念館ができた次の年にはもう彼岸花、植えられてたんですね。
そうなんだ~。
勝手にもっと後のことだと思ってました。

やっぱり地元の人にとっては新美南吉は特別なのかな。
岩滑小学校の前を通ったときに、歴代の卒業生かなにかが作ったレリーフがあって、
それに感動しました。特にわたしの好きな「うた時計」をモチーフにしたレリーフを見たとき
「やっぱりあの作品はいいよね」って思って嬉しかったです。
Posted by: ron at 2014/10/25 21:09 URL [ 編集] | page top↑
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