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05-10 Sat , 2014
文字を読める感動
4月から新たに朝鮮語(韓国語;でもわたしは朝鮮半島の言葉、ということで「朝鮮語」を使うこととする。ただし行っている講座名は「韓国語講座」なので、講座名のときはそちらを使う)を習い始めた。

直接的な理由はinstagramだった。そこでわたしはうちの猫の画像をアップしているのだが、どういうわけか、韓国に住む人からフォローされた。その人たちがアップする猫の画像がものすごくかわいいの。画像に付けられてるコメントは片方の人は英語なんだけど片方の人は朝鮮語で、わたしには全く分からない!それがとても悔しくてね。翻訳サイトで翻訳するんだけど、これがまたよく分からないのよ、、一回、英語で「猫ちゃんなんて名前?」ってコメントしたら、日本語で「○○です。これは日本語で△△って意味です」って返ってきた。たまに向こうが日本語でわたしの投稿した画像についてコメントしてくれることがあるんだけど、向こうも朝鮮語を翻訳サイトで翻訳したのか、日本語の意味がよく分からない。。日本語の意味が分からないとどうコメントしていいのか全く分からず手がかりさえない。それが分かってから、わたしは日本語で話さない人に対しては「翻訳サイトで正しく翻訳されそうな正しい日本語」で答えるようにしている。

だけどねー、やっぱ、向こうのコメント読みたいじゃない。向こうの画像を見ていつも「Cute!」と「かわいい」しかコメントが書けないって空しいじゃない。

ということで、前々から「やりたいな」って思ってた朝鮮語をついに習うことにしたのだ。

思えばわたしが韓国、という国に出会ったのは、2007年にシドニーに語学留学したときだった。語学学校にたくさんの韓国から来た人たちがいたの。そのことはリアルタイムでこの日記に書いてあるはずだけど(一例:近くて遠い国、韓国、しかしわたしはこの頃から朝鮮語を学びたいって書いてたのね)、彼らは本当に日本のことについてよく知っていた(まぁ日本のことと言っても主には芸能界のことだけどね)。わたしは自分がお隣の国である韓国のことについて何も知らない、というか、それまで何も思ってなかったことについてとてもショックだった。諸外国でも隣国ってのは正直、あんまり仲がよくないよね。それは知ってるけど、でもやっぱりお隣の国のことをある程度は知っておくってのは、当たり前のことじゃないかと思うのよ。そしてできれば仲良くしていきたい。そういう思いがずっとわたしの中にあるのよね。

(ちなみに在日の人との出会いはこの後で「そういや日本にも朝鮮から来た人たちがいるよね」と思ってあまり深く考えずにコミュニティに入っていったんだった。だからわたしはシドニーで韓国の人と知り合いになっていろいろ考えさせられることがなければ、今でも在日という人たちのことも「存在している」程度しか知らなかったと思う)

まぁ前置きが長くなったけど、そんなわけでわたしは朝鮮語を学ぶことにしたのだった。

そしてこの間ようやく一通りのハングルの読み方を教わったのだが、もう難しい、難しい。「ハングルはローマ字と同じで母音と子音が組み合わさってるだけだから、母音と子音が読めさえすれば、その文字は読める」って思ってたんだけど、そんなもんじゃないことがよーく分かった。確かに母音と子音の組み合わせではあるんだけど、母音が日本語の母音と比べてめっちゃ多い。子音も同じ。そして母音+子音、だけじゃなく、母音+子音+子音とか、母音+子音+母音、とか、母音+子音+子音+子音、なんて文字があって、日本語にはない発音がめちゃくちゃある。だから母音と子音の読み方は覚えていても読むのがすごく難しかったりするのだ。

しかも、文字は1文字に1つの読み方ではない。語頭にあるときは濁らないのに、語中にあると読み方が濁ったりする。朝鮮語は息の強さや高低が「文字の違い」になって現れるので(平音、激音、濃音)そのような概念がない(実はやってても意識してない)日本語話者にとると「発音できない」「違いが分からない」ってことになる。文字にある条件が付くと、発音が変わる、など、「ローマ字みたいだから分かりやすい」っていうのは、ちょっと違うんじゃないかと思ったりする。まぁ確かにハングルはとても合理的な文字だと思うし、日本語の文字(ひらがな、カタカナ、漢字)に比べるとそりゃ覚えるのは格段に簡単だと思う。けど「ローマ字と同じだから(簡単)」ってのとは全然違う。わたしは朝鮮語を習い始めてから「こんなはずじゃなかった!」と何度思ったことか。。(笑)

twitterを始めとするSNSに、最近は疲れて来ちゃって、今ではほとんどやらなくなってしまったんだけど、こないだ久しぶりにinstagramにうちの猫の画像をアップしたときのことだった。

わたしの少し前に韓国の人が画像をアップしていた。下には当然のことながら韓国語のコメントが。今までは全く読めないので「形」としか認識できなかった。ただ「見る」だけだった。それが、、

読めるではないか!(意味は全然分からないけど)

少なくとも、それが今までみたいに「形」じゃなく「文字」として認識できる。それはなんだかとても新鮮な瞬間だった。例えようもない気持ちだった。目に「文字として」飛び込んできた感じ。「読めた」という感動よりは「読めるんだ?」という驚きに近い感じ。

思えばわたしは「文字が読めた」ことで感動したことはなかったんだよね、今まで。だってひらがなはいつ覚えたのか記憶にないし、漢字を習って読めるようになってもそれは「当然だ」って思ってたし。英語だってアルファベットは中学校に入る前からどこで教わったかは知らないけど知ってたし、それに英語の単語って違ってるかも知れないけど、なんとな~くは読めるようになってるんだよね。

でもハングルは長い間「全然読めない」って状態だった。予備知識も全くなかった。手がかりすらなかった。そういう状態のものが読めるようになるとこんな気持ちがするのか、と。

そのとき、中学の頃、道徳の副読本だった「にんげん」に書いてあったことを思い出した。この「にんげん」というのは、主に部落差別のことについて書いてある本だったんだけど(大阪ではこういう副読本が作られてて無料で配られてた)この本結構分厚くてね。わたしは4月に新しい教科書が配られると、国語の教科書にどんな話が書いてあるかを真っ先に読むのが好きだったくらいなので、この道徳の副読本も文字が多くて読むのが楽しみだったんだよね。授業で使われた覚えは全くないんだけど(しかし道徳の時間って一体何をやったのかさっぱり覚えてないなー)個人的に読んでたんだよね。

その中には「識字教育」っていって、子供の頃貧しくて学校に通えなかった部落の人たちが、大人になってから夜間中学で文字を学んで、文字が読めるようになったときの感動、みたいな話が結構載っていた。

ちなみに今でも覚えているのは、文字が読めなかったのでバスの行き先が分からなくて、いつも仕方がないから人に「これはどこ行きのバスですか?」って聞いてた人が、文字が読めるようになったので人に聞かなくてもバスに乗れるようになった、という話と、文字を書けるようになって初めて自分の気持ちが文字で伝えられることの感動を書いた人の話かな。

わたしさぁ、なんだか自分がハングルちょっと読めるようになったときに「ああ、もしかしたらこんな気持ちなのかも」って思ったんだよね。もちろん状況は全然違うよ。わたしは文字が読めないことで人からバカにされたことはないし、蔑まされたこともない。だから「読めるようになった感動」は純粋に「読めるようになった感動」でしかない。読めなかったことによって、周囲といろいろあった人は、きっとそれだけじゃなかったと思うんだよね。だから気持ちが分かるといっても多分重みが全然違うと思うの。それは留意しておかなくちゃならないことだけど、でも「読めた」という嬉しい気持ちには多分いくばくかの共通点はあるんじゃないかと思うんだよね。

そういえば文字が読める、という話は「ハイジ」でもあったよね。ハイジはフランクフルトへ行ってとてもつらい目に遭うけど、教育を受けることの重要が分かったという点では、その先の人生を考えると行ってよかったと思えるんじゃないだろうか。

わたし、今回のことで「文字が読めるなんて素晴らしい!」って思ったのと同時に、文字を教わることの重要さと教育を受ける権利のことを考えた。よくさ、朝鮮学校に子どもを通わせる人が「民族の誇りとして朝鮮語を学ぶ重要性」を挙げるけれど、確かにそうだよね、と。まぁ「誇り」という言葉には若干違和感があったり、それについてはいろいろ思うところもあるのだけど、誇りじゃなくても「民族としてのアイデンティティ」にとって言語っていうのは本当に重要なものなんだと思う。少数民族が少数民族として教育を受ける権利がある、というのは、まさにこのことを言ってるんだと思う。

それから「教育を受ける権利」については、今の日本ではほぼ100%の人が日本語の文字が読めるので、あまり実感がないかも知れない。けれど、よく「数学(物理、または嫌いな科目)なんか、実生活でほとんど使うことがないんだから勉強しても仕方がない」とか「勉強は無駄。勉強は文字が読めて、算数なんて四則演算だけ分かればいい」って耳にするんだけど、そうじゃないと思うんだよね。

まぁこれ、わたしが理系で、文系の人からよくそういう風な言葉を聞くんで(笑)、数学とか物理の話に特化しちゃうけど、確かにサインとかコサインとかタンジェントとか覚えたって実際の生活に全然役に立ってないように思える。方程式解けなくても生きていけるかも知れない。まぁこの話は義務教育で区切るか、高等教育も含めるかで違ってくると思うんだけど、少なくとも、教育を受けて、ある概念が一時的にでも頭に入っているか、入っていないかで、その先の人生が大きく変わってくると思うんだよね。あ、これは別に「勉強できた方がいい大学に入れるから」って意味ではないよ。その人自身の「考え方」が違ってくると思うのだ。

人間の一生っていうのは概ね限られているから、人が一生かけて考えられることって限られてる。ある人がその人の一生を掛けて考えたことを踏み台にして、その後に生まれた人は考えを発展させる。しかしある人が一生掛けて考えたことが後世に伝わらなかった場合、後世の人はある人が考えた範囲かうまくいってもその少し上の範囲しか考えることはできない。例えていうと、ある人は階段1段分考えたとする。後世の人は教育を受けることによって、ある人が考えた階段1段分の考えを身につけ、さらに階段1段分の考えを発展させることができる。より高度な教育により段数が段々上がっていく。だから、後世の人はその前の人たちに比べると、出発点が一段も二段も上から出発できるのだ。

結局、教育って階段の段数なのだと思う。それは別に「世の中を発展させるため」だけではない。人として、人生を豊かに生きることにも繋がってくる。いろいろなことを知ることは、より広い視野を持つことに繋がる。人がいろいろなことを勉強しなければならないのは、結局生きていくためでもあるけど、人生をより豊かに生きるためでもあるんだよね。そこに数学や物理は関係ないって思われるかも知れないけど、数学や物理って別に数式解いたり公式を覚えることじゃなく、ものの考え方なのだ。そしてそれは自分が意識していないところで、微妙に自分の考えに影響していたり、自分の経験と合わさって、より深い考え方に発展させることができるだろう。「自分には関係ない」と思っていても、それを知れば自分が自覚していなくても階段は数段上がっているのだ。そう考えると、教育って本当に必要なものだし、だからこそ、人間には誰にでも「教育を受ける権利」があるのだなあと思う。

朝鮮語を読めるようになったことだけで、いろんな話に発展させてしまったが、でもね、わたしがこういうことを「実感」できて、さらにそれを「こういうことなのだ」って認識できるのも、今まで受けてきた教育のおかげなんだよね。
13:29 | 朝鮮語のこと | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
今日は、有意義な時間をすごすことができました。ありがとうございました。
実のところ、自分の悩み事と失業のせいで、人にあいたいなあというのが一番の動機で、参加させてもらったのでした。

みなさん博識でびっくりです。ろんさんのお人柄なのですね。

朝鮮語頑張っていらっしゃるのですね。視野を広くもたないと人生もったいないですよね。
私は「おはよう」とか「暑いなあ」などと言える相手がほしい。それだけですなのですが、自分自身にぎもんありです(笑)

また、参加させていただくと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

彼女さん早くお元気になられますように。
Posted by: オスカー at 2014/05/11 18:48 URL [ 編集] | page top↑
>オスカーさん
いやあ、今日はびっくりしました。
まさか、このブログ経由で誰かが来るとは思ってもみなかったです。

そうですか。誰かに会いたい、誰でもいいからってときはありますよね。お役に立てて嬉しいです。

朝鮮語、頑張ってますよ~(笑)
わたし以外の人はなんかスラスラと文字が読める人ばかりなので、結構焦ってるし、もっと勉強しなきゃって感じです。

「おはよう」とか「暑いなあ」って何気ない言葉なんですが、その何気ない言葉が言える相手って実はそんなにいないんじゃないかと思います。わたしも今は彼女以外思い付かない。。

はい。またお時間があれば参加して下さいね。

彼女のこと、どうもありがとうございます。
Posted by: ron at 2014/05/11 22:03 URL [ 編集] | page top↑
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