12-03 Mon , 2012
第二章突入
彼女が自分の兄弟のうちの1人にカミングアウトした。

彼女はこれまで親は高齢であるのでカミングアウトはしない、兄弟にはできる人はしたいけど、いろいろな事情がありどうかな、と言ってきた。が、結局のところカミングアウトした。これにはわたしがしつこく「カミングアウトしないの?」と言ってきたせいでもあるかも知れない。基本的に他人のカミングアウトには「口出ししない」がわたしの思うところではあるので、彼女に対してもその意見を貫き通せばよかったのかも知れないし、自分の中では「(彼女のカミングアウトすることに対して)言ったけどそんなに強く言ってないもんね」という言い訳もある。けれど全くの他人であれば別に自分への影響が及ぶわけはないので「まぁしたかったらすれば。したくなかったらする必要ないんじゃない?」と言える。しかし彼女の親族へのカミングアウトは自分にもモロ影響を及ぼす。そこのところが基本、隠すのはあまり好きじゃないわたしにとっては我慢できなかったのかも知れない。

彼女がカミングアウトしたおかげでわたしは少し楽になった。彼女に何かあったら「この人たちに相談すればいい」という拠り所ができたという意味で。

しかしその他の問題はどうなんだろう。同性愛者が親族にカミングアウトした場合、結婚した男女に比べてどのような行動を取ればいいのだろうか。もちろん、彼女との本当の関係を知るのは親族のごく一部で、男女のように「結婚しました」「相手の父母は自分の父母になる」という「押しつけ」(っていうか籍に入るとそういう関係にならざるを得ない)は一切ない。なので、今までの関係(ほとんど相手の親族に対しては関知せず)を続けていこうと思えば続けていける。それに対しての非難もほとんど起こらないだろう。

同性愛者にはそのような「自由度」がある。だからこそ「相手の親族とどこまで関わっていくか」を自分で(もちろん彼女とも相談の上だが)考えて行かねばならない。そこには「ロールモデル」というものはないのだ。しかしロールモデルがないからといって、不安なわけでは全くない。取り敢えず自分の好きにできるのだから自分の好きにするまでだ。

ただ、ここで一つ参考にしたいのは、事実婚の男女カップルの相手の親族への対応の仕方なんだよなー。彼らも「入籍」ということをやっていないので、ある意味同性愛者と同じわけなんだけど、ただ相手の親族への影響度は違うはず。彼らは特にカミングアウトする必要性はないわけだしね。その関係はより「結婚した夫婦」の関係に近いのだろうか。

具体的にどういうことを指しているかというと、盆や正月、相手を伴って実家に行くのか、とか、実家ではやはり女の人はその家の「お嫁さん」として家事などをさせられるのかとか、老後の親の世話は女の人がするのかとか、相手の兄弟配偶者との付き合い方とか、親族のお葬式があった場合は「○○家の一員」として振る舞わなければならないのかとか。

まぁ事実婚の男女カップルはその気になれば結婚した男女カップルと同じような役割ができるし、またそれを求められる圧力が強いかも知れない(これは全くの想像だが)。しかし同性愛者の場合、既存の男女のルールにはどうしても当てはまらないものがある。両方男だったら(ゲイカップルだったら)、相手の実家に行った片方も家事をしなくていいのか、両方女だったら(レズビアンカップルだったら)、相手の実家に行った片方は家事をしなくちゃならないのか。

それを考えるとおそらく「同性婚」が日本で話題になったとしたら(まだまだ世間では話題になってないけれども)保守派からは「既存の家族関係を壊すもの」と言われるんだろうなーという気がする。もちろん保守派の言う既存の家族関係とは男女カップルに子どもがいる、というものだから、そこから外れる同性愛者は形だけでも「壊すもの」の中に入るのだろうが(とはいえ、同性愛者に子供が持てない、というのは誤りである。今現在でも子供を持っている同性カップルはたくさんいる)、男女カップルが「男ジェンダー」と「女ジェンダー」の組み合わせである、という考え方からしても、同性カップルはそれには当てはまらないわけで。「この世には男と女の組み合わせしかない」と考えている異性愛原理主義の人は男男カップルも女女カップルも「きっとどちらかが男役でどちらかが女役に違いない」と思ってるんだろうが、現実はそうじゃないわけで。うちなんか、家事は自分でできる方をやっているし(とはいえ、わたしは今病気でできないことが多いのでほとんど彼女にやってもらっているが)そういう意味では「男役」とか「女役」って思ったこともないし、そんなの全く関係ないのだ。要するに保守派がなぜか異常に嫌っている「ジェンダーフリー」なわけで。なので同性婚は保守派が嫌うだろうな~。だから性的マイノリティが社会的に差別されてたり排除されてた方が保守派にとっては都合がいいんだろうな~と思ったり(爆)←これは皮肉です(今度の衆院選に向けてWAN(=Women's Action Network)が各政党に「私たちはジェンダー平等政策を求めます」というアンケートを行なったのだが、その中の「性的マイノリティ(LGBT)に対する差別や社会的排除をなくす」という質問に対して、自民党は「どちらかといえば反対」と回答した)

まーわたしが何が言いたいかというと、家制度が男女を縛り付けていても、同性愛者はそれには縛られないだろうなって思ってるってこと。逆に同性婚が導入されれば家制度に縛り付けられていて苦しい思いをしている男女が「そうではない生き方」を模索し始めるきっかけになるんじゃないだろうかってこと。「同性婚が導入されることによって同性愛者の方が男女の枠組みの中に吸収されるんじゃないか」という考え方もあるけれど、わたしはそう思ってないということ。

彼女がカミングアウトして、わたしはその兄弟とその配偶者の人とtwitterで繋がった。これが結婚した男女であったら、相手の兄弟と配偶者と繋がるなんて「いつも監視されているようで嫌!本音も書けやしない」となるかも知れない。けど、わたしにとってはそれは非常に新鮮なことで、むしろすごく嬉しかった。

というわけで、わたしと彼女だけの関係から、今後は親族を含めた関係へ、第二章突入ということになる。尤もわたしの方は親にカミングアウトしてるからとっくの昔に彼女の方は第二章へ突入しているわけなのだが。
21:56 | 二人のこと | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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