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06-01 Wed , 2011
The Kids Are All Right
今日は映画の日だからってことで、安く観られるので「The Kids Are All Right」(邦題:キッズ・オールライト)って映画を観てきた。

わたし、ここ1ヶ月ほどで3本映画観てる。でもねー、前の2本は感想書く気しなかった。文句ばかりになりそうで(笑)だけど、この映画は無条件に楽しめた。あー、観てよかった、と思える映画だった。

レズビアンカップルとその子供たちの話で、姉と弟の子供のうち、姉が18歳になったので、精子バンクのドナーの「生物学上の父親」を探すことから、物語は始まっていくんだけど、話に破綻があることもなく(わたしにとって「作られた話」に破綻がないことが最も基本的なことであり、最も重要なことでもある)そういう点で頭の中が疑問点だらけでグルグルしない映画だった。登場人物もそんなに多くないので「誰、これ?」ってこともなかったし(わたし、人の顔を覚えるのが苦手なので、何人も出てくるとすぐに混同して話が分からなくなる(^^;)。

でね、わたしこの映画前評判で「男女カップルに置き換えるとなんてことない普通の映画」って言われてるの、知ってたのね。で、観ながら思ったんだけど。。「なんでこれを男女カップルに置き換えて考えなければならないんだろう?」って強く思った。だって、そんなことに置き換えて考える必要ないじゃない。そりゃ、稼いでいる女の人の方をダンナで稼いでいない女の人の方を妻、そして子供たち、って置き換えて見れないこともないとは思う。けど、この映画に出てくる人たちはレズビアンカップルで、決して男女カップルじゃない。レズビアンカップルならでは、ってところもある(そういう意味ではゲイテイストもちょっぴり交えてある作品でもある)。

まー、わたしとしては、あのカップルのセックスシーンはとても笑えたし(特にブーンというバイブの音はすげー笑った)、セックスするときにゲイ(男同士のね)ポルノを見ながらする理由、なんてのも同じように笑えたし(わたしはああいうのはちょっと理解できないなぁと思うんだけど)、息子をゲイと勘違いしてカミングアウトさせようとする感覚、なんてのは、とてもゲイっぽいと思う。

で、これらって彼らがゲイだからこそある話であって、男女カップルの話ではこうはならないだろ、と言っても、これってあんまり説得力ないよね。。ただ、わたしはなぜだかこの映画を男女の物語に置き換えて考えたくはなかったし、考えようとも思わなかった。そのね、理由をずっと考えてるんだけどよく分からない。。というか、もしわたしがその前評判を聞いてなかったら、絶対にこんなことは思ってなかったと思う。

この話を彼女にしたらね、それはフォビアのせいじゃないか、っていうの。フォビアのために男女カップルに置き換えて考えないと理解できないんじゃないかって。もしかしたらそうかも知れない、とも思う。レズビアンカップルはレズビアンカップルのまま理解することが怖いんじゃないかっていう。

そういう点で興味深かったのはね、この映画、一ヶ所もホモフォビアのシーンがないんだよね。誰かがレズビアンカップルと言うことに対して異議を唱えるとか、顔をしかめるとかそういうシーンが全くないの。

わたしね、実はカップルの一人が精子提供者の男性と寝ちゃって、それについて子供(娘の方)がどういう対応を取ったかの場面を見たときに、すごく違和感があった。その男性に「もう電話してくるな」って電話、切っちゃうんだよね。わたし、もしかしたら「やっぱり子供は男女が持つものなんじゃないだろうか」って無意識に思ってたみたい。娘が「自分の家庭を壊すな」と言って当たり前のことをしてるのが、娘が「父親のところに行く」って言わないのが不思議、みたいな感覚がどこかにあって、そこのシーン、とても強い違和感を感じたの。でもこれもわたしの中にある一種のフォビアだよね。「ホモフォビアが出てこないゲイ映画なんか有り得ない」って多分、身体のどこかで感じているという。。そこを、彼女の発言で思い知らされたというか。

ゲイ映画ってさ、本当に地域によって「程度差」がものすごく出るんだよね。同性婚できて男女カップルと全然違わない生活を描いている今日みたいな映画もあれば、同性愛と言うだけで死刑になる国を描いている映画もある。ゲイ&レズビアン映画祭とかAQFF(アジアン・クイア・フィルム・フェスティバル)とか見てると、程度差というか、地域差が本当にすごくって、しかも近年、(同性愛に対する理解度が)進んでいる映画が本当にたくさん出て来てるなって思う。そしてついに男女カップルと同じところまで追いついた。だけど、わたし自身がそこまで付いていけないのね、まだ。それは日本という、まだ同性カップルに対する権利がない国で生きている以上、仕方がないことだとは思うが。

そういうことを知らされた点だけでも、この映画を観た甲斐があった。

レズビアンだけど男と寝た、というのもね。わたし、あのシーンでは「この人レズビアンだって言ってるけど、本当はバイセクシャルなんじゃん」って思ったの。自分の中でさ「こういう人はこう」って定義がバシッって決まっちゃってるんだよね。でもさぁ。それって本当に必要なことなのかな?って思ったの。なんかそうしてる間に細かく細かくカテゴライズしちゃって、それでいいんだろうかと。まぁこう考える理由は「逃げバイ」(本当はホモセクシャルなんだけど、異性ともできる、と言い張ってホモセクシャルであることを認めようとしない人)なんかもあるって知ってるから、とか、既婚者ゲイとか既婚者ビアン(主婦レズ)などと聞くと、やっぱり「同性としかセックスしない人がゲイやレズビアンと語っていい」って考えたくなっちゃうんだよね、つい。

だけど、こういう同性愛が全く否定されないところでは、そうやってきっちり分ける必要がないんだろうな、って思った。レズビアンが男と寝てもおかしくないじゃない?って。ただ、描かれるセックスシーンは女×女と女×男じゃなんであんなに違うのかな、とは思ったかな。女同士の時は、全然裸見せなかったもんね。まー、女×女って、カップルそれぞれのセックスの仕方があるので、あれは別にああいうのでも構わないんだけど、それを考えると女×男のセックス(の描かれ方?)ってワンパターンだよね。。

それから、これは言い方が変なんだけど、あの映画って「100%善人」も「100%悪人」も出てこないんだよね。なんかこの場面では同情できるけど、ここがちょっとなぁ、、って人ばっかり。実はこの感覚、わたしにとってはとても新鮮だったんだ。「なんだ、そんなの当たり前じゃない」って思うんだけど、わたし、最近、ほとんどそういう映画を観てこなかったんだな、と。わたし、個人的にはどうしてもドキュメンタリーに惹かれて「これ、観たい」と思うのはほとんどドキュメンタリーだ。しかも、一般的にはあんまり話題にならないヤツね。ドキュメンタリーって監督が追いかけているものに対しては、あんまり批判的じゃない、というよりその人が魅力的だからその人を撮るのであり、だからあんまり「この人のここが気に入らない」みたいなものがないのかも知れない、と思ったり、いやいや、そうはいっても、わたしはレズビアン&ゲイ映画祭やキューバ映画祭、在日コリアン映画祭などの映画祭ものの映画を割と観てて、その中にはもちろん、作り話っていうか、物語もある。それを観つつ、これまでどこか「100%善人」の存在に安心していたような気がするのは、もしかすると今まで観てきた映画は「主人公」=「善人」だったからかも知れない。

そう考えると、この映画って、ちょっと不安を掻き立てられる映画でもあったんだよね。誰に寄りかかってみていい映画か分からないから。でもさ、現実社会ではこっちの方がリアルなわけじゃない。そういう意味ではこの映画、よくできてるのかも知れない。普通、浮気相手が悪者になっちゃいそうなんだけど、この映画では全然そんなことないもんね。

あと「キッズ・オールライト」って「子供たちは大丈夫」って意味だって事前に聞いて知ってたんだけど、映画を観ながら「どこが『子供たちは大丈夫』なんだろ?」って思ってた。映画を観たあと、映画館に展示されてたその映画の映画評を読んでたら「キッズ・オールライトじゃ分からん。なぜ「Are」を取ってしまったのか(原題のままにしなかったのか)。これは『子供たちは大丈夫だけれど、大人たちは?』って意味を含んでいるんだ」ってのがあって、そこはすごく納得した。だってあれ観て「子供たちは一体大丈夫なのか?」って意味にはどうしても取れなかったから。子供たちは子供たちにいろいろあるけどそれなりにやってる。家族が一旦壊れかけたけれど、それに対してはすっぱりと今の自分の親たちの方を選んでいる。だから「それなのに大人は何やってんの?」ってことなんだろうね。

とにかく、最近観た映画の中では久々に文句のない、面白い映画だった。
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