11-26 Thu , 2009
女性映画監督第一号(日本)
こないだ、ふとしたことで「日本の女性映画監督第一号」の人の写真を見たんだけど(女性監督第二号で女優の田中絹代と一緒に写ってるの)、その人、坂根田鶴子って人なんだけどさ、その写真を見ると一見「え」って思うの。それは、坂根さん、男装してるのね。しかも結構貫禄ある体つきなので「女性」って言われなければ、絶対に男性としか見えないのね。そうじゃないかも知れないけど、わたしはどうしても「FtMのオッサン」としか見えなかった。。

てなことで「どーしてもこの人のことを知りたい!」と思って、本を探したんだが。あったよ、1冊だけ。「溝口健二を愛した女―女流映画監督第一号 坂根田鶴子の生涯」ってのね。中古の方が入手しやすそうだったので、中古で買って。で、早速読みました。

男装した理由ってのは、当時の映画界は「女性のいるところ」ではなく、女性としてみられたくなかった彼女は男装して女と見られないようにして仕事した、ってのは、まー、分かるような気がする。この人の他にも男装して働いてた女性はいたらしいし。

で、別にわたしはこの人について別にどうこう言うつもりはない。なんか結局いろいろあって、戦後、ある未亡人と子どもと一緒に暮らしはじめて、その後、この人と共同で家も購入したらしいし、仕事場に子どもを連れて行って「うちの子」と紹介してたらしいけど、ま、だからといってこの人が実は男になりたかった人だとか、そういうことは決めつけて考えたりはしない。だって、本にはそこまでのことはもちろん書いてないもんね。ただ「家族ができた」って書いてあって、割と幸せそうな生活をしてたみたいだ。

だから「あー、こんな人もいたんだな」と思う程度にしておく(笑)

ただ、本自体はそんなに面白い本でもなかったなー。。悪いけど。

だいたい「えー」と思う書き方もあるわけね。この人の日記に「やむなく帰宿の途、大黒屋の前辺にて痴漢に遭う。酒気を帯びた詰め襟の青年、呆れた奴なり。出した腕を取って、逆に押返したれば、手強しと見たかブツブツ言いながらも行きたり。」って書いてあるところの解説に「晩年の田鶴子しか知らない人には、彼女が痴漢に襲われたとは想像もつかないだろうが、この頃の彼女の写真を見るとかわいい普通の女性で、深夜近い時間、女が一人で歩いていれば痴漢に襲われても仕方がないと思われる。」って、はぁ???ってことが書いてあるのよ!(この本書いたの女性だけど)それだったらこの人の論理では「女がかわいかった」り、「露出度の高い服を着ていた」り、もしかすると「女性専用車両に乗っていなかった」りすると、それは襲われても自業自得なわけなのね。こわ~。

なんて、気に入らない部分だけ書き出しても仕方ないけどね(苦笑)

なんというか、遺族や関係者に語ってもらったらしいんだけど、どこまでが本当の話なんだろうか、この人、ここで本当にこういうことを思ったんだろうか、ってちょっと思ってしまう。題名は「溝口健二を愛した女」だけれど、結局、溝口健二の奥さんも愛してたらしいし(だって本当にそうやって書いてあるんだもの)、「監督と自分は師弟関係。師弟関係は平行線」って考えて、溝口健二からのプロポーズも断わっている、とか。まぁ、この人、生前はほとんど溝口健二の話はしなかったらしいから、遺族の話を聞いてつなぎ合わせたのかなあ~、って考えたり。

ただ、あまりにも日本の女性映画監督一号、って知られてないらしいのね。田中絹代が一号だと間違われてもいるらしいし。そういう意味では「あー、こういう人もいたんだな」って分かっただけでも勉強にはなったが。。ちょっとなんだか「モヤモヤ感」みたいなのも残ったのは事実で。

でもネットでぐぐってみると「女性ゆえ、存分に才能を発揮できなかった」ってことで、これが女性センターなどで話として取りあげられてるみたい。もう何年も前のことだけど。今後はまた、そういう機会があったら、是非参加してみたいもんだと思っている。
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